安住財務相はスイス中銀総裁になれず-市場は介入の決意疑う

(6段落目以降に為替相場の予想変動率を追加して更新します)

【記者:Allison Bennett and Candice Zachariahs】

11月7日(ブルームバーグ):戦後最高値を更新した円相場を押し 下げる為替市場介入を続ける安住淳財務相の決意を外国為替トレーダー らは試す構えだ。

安住財務相は10月31日、日本銀行に推定約8兆円規模の円売り 介入を指示し、円の対ドル相場は一時4.7%下落したが、ボラティリテ ィ(変動性)を高めるには至らなかった。トレーダーは突然の損失発生 のリスクが高まることを嫌い、為替相場の変動性が高い通貨を避ける傾 向がある。

BTインベストメント・マネジメントのビマル・ゴア氏(シドニー 在勤)は3日、「円は引き続きわれわれが選好する通貨の一つだ。日本 はなお多くの貿易黒字を抱え、世界的なリスク回避の動きから恩恵を受 けている。円に対する単独介入は実際の持続的な効果に欠ける。むしろ われわれはこれを買いの機会としてとらえるだろう」と述べた。

安住財務相(49)がスイス国立銀行(中央銀行)のヒルデブラン ト総裁(48)と同じ成功を収める見込みはほとんどないとトレーダー らは考えている。同総裁は8週間前、一時1ユーロ=1.0075スイス・ フランまで上昇したスイス・フランについて、1.20スイス・フランの 上限目標を設定し、無制限介入によってこの水準を死守することに成功 した。

能力と意思に疑問

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の 為替ストラテジスト、グレッグ・ギブズ氏(シドニー在勤)は1日付の 顧客向けリポートで、「市場参加者は断固とした介入政策を行う能力と 意思が日本にあるのか疑問を抱いている」との見方を示した。

ブルームバーグのデータによれば、今後の為替変動の指標となるド ル・円オプションの3カ月物インプライドボラティリティ(IV、予想 変動率)は9.8%と、日本政府・日銀による8月の介入後に付けた 13%を下回っている。これはユーロの対スイス・フラン相場を除いて、 主要10カ国(G10)の通貨で最も低い。

UBSのシニア為替ストラテジスト、シャハブ・ジャリヌース氏は 「ユーロ・スイスのIVの水準は為替当局が行動を起こす前の段階で実 に高かった。これは介入が恐れられていたことの表れだ。これに対して、 ドル円のIVはこれまでもそして今も最も低い部類に属し、不安が限定 的であることを示している」と話している。

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