米国株(4日):下落、S&P500種は週間で9月以来最大の下げ

米株式相場は下落。米雇用統計 で失業率の小幅低下が示されたものの、欧州の混乱をめぐる懸念を背 景に売りが優勢となった。S&P500種株価指数は週間ベースでは 9月以降で初の下落。

銀行バンク・オブ・アメリカ(BOA)が安い。バランスシート の強化計画を発表したことで、株式希薄化に対する懸念が再燃した。 保険のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も下落。 7-9月(第3四半期)決算が2009年以来最大の赤字となったこと が嫌気された。投資銀行のジェフリーズ・グループは一時7.4%安 まで下げたが、その後反転した。欧州関連の投資について開示を増や すと表明したことが好感された。取引初日となった共同購入クーポン サイトのグルーポンは大幅高。

S&P500種株価指数は前日比0.6%安の1253.23。一時は

1.8%安まで下げた。週間では2.5%安。ダウ工業株30種平均はこ の日61.23ドル(0.5%)下げて11983.24ドル。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は、電子メールで 「きょうの雇用統計に懸念を和らげる効果はほとんどない」と指摘。 「20カ国・地域(G20)首脳会議でまず示唆されるのは、比較的た やすい問題でさえ合意が難しくなっていることだ。もっと難しい問題 でG20の協調が必要となった場合を考えれば、良い兆しとはいえな い」と述べた。

米国株は今週初め、ギリシャのパパンドレウ首相が政権への信任 投票と救済策についての国民投票を実施する方針を示したことが嫌気 され、大きく下落。その後、ギリシャが国民投票の方針を撤回し救済 受け入れに近づいたとの見方から3日には反発していた。

米雇用統計

G20首脳会議では、ユーロ圏救済を支援するための国際通貨基 金(IMF)への資金拠出で合意できなかった。

米労働省が4日に発表した10月の雇用統計によると、失業率は 9%と、前月の9.1%から低下した。また非農業部門雇用者数は前 月比8万人増だった。シティグループ経済サプライズ指数は18.7と、 4月以来の高水準。同指数は6月3日はマイナス117.2に低下し、 経済指標がエコノミスト予想中央値を2009年1月以降で最も下回っ たことを示唆した。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチ ャード・シーシェル氏は電話インタビューで、「結論から言えば、米 国の雇用は改善しつつある。だが欧州の懸念を打ち消すには不十分だ」 と指摘。「雇用統計はまあまあ良かった。特に改定値も加えて考えれ ば良い内容だったといえる。ただそれでも、欧州の問題が消え去るこ とはない」と続けた。

BOA

S&P500種の金融株は主要10業種中で最大の下げ。KBW銀 行指数は1.5%安。構成する24銘柄中21銘柄が下げた。

BOAは6.1%安の6.49ドル。同行は前日、優先証券を合わせ て60億ドルの普通株と社債に交換する可能性を示唆。計画が実施さ れれば、利払いや配当のコスト削減につながり、資本レベルの上昇が 見込まれる。また発行済み証券の価格が下げていることを利用し、新 たに株式4億株と優先債30億ドルを発行することも検討している。

ロッチデール・セキュリティーズのアナリスト、リチャード・ボ ーブ氏は電話インタビューで、「株主の持ち分が希薄化しそうだが、 それは取るに足らない問題だ」とし、「大きな問題は、新株発行はし ないとこれまで言ってきたことであり、投資家にとっては言行が一致 しないことがあまりに多い」と指摘した。

AIGは2.9%安の23.91ドル。ジェフリーズは0.5%高の

12.07ドル。グルーポンは31%高の26.11ドルだった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE