NY外為(4日):ユーロ反落、G20の欧州支援合意ならず売り

ニューヨーク外国為替市場では ユーロがドルに対して反落。週間ベースでは約2カ月ぶりの大幅安。 欧州債務危機封じ込めに向けた資金面での支援で、20カ国・地域(G 20)首脳会議が合意できなかったことが背景。

ドルは主要16通貨のうち14通貨に対して上昇。米労働省が4 日に発表した10月雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場 予想に達しなかったものの、失業率が低下したことが好感された。カ ナダの雇用統計は予想外の雇用減を示し、これを受けてカナダ・ドル は下落した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は「G20と欧州が依然と してニュースの中心となっており、新規のポジションをとったり、リ スクを高める戦略は敬遠されている」と説明。「ドルには引き続き好 材料だ。国際協調でユーロ圏の債務問題を本質的に解決することはで きない」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時43分現在、ユーロはドルに対し前日 比0.4%安の1ユーロ=1.3772ドル。一時0.8%安まで下げる場面 もあった。円はユーロに対して0.3%高の1ユーロ=107円63銭。 ドルは対円で0.1%上げて1ドル=78円17銭となっている。

ユーロと円を含む主要6通貨に対するインターコンチネンタル取 引所(ICE)のドル指数は0.3%上昇して76.984。商品相場の反 発を受けてユーロは下げ幅を縮小した。商品19銘柄で構成するロイ ター・ジェフリーズCRB指数は0.1%上昇。一時0.5%下げる場面 も見られた。

リスク意欲かドル選好か

ドルは週間ベースでユーロに対して2.7%上昇し、約2カ月ぶり の上昇率となった。ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念や、ソ ブリン債危機によるユーロ圏の成長鈍化観測を背景に、比較的安全資 産とされるドルが買われた。

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、 ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は、「リスクを高め たい衝動とドル選好の動きが拮抗(きっこう)している」と指摘。「非 農業部門雇用者数は比較的良好だった。上方修正も加わり若干明るさ が増した。大西洋を挟んだ欧州の動向が影を差している」と述べた。

米労働省が4日に発表した10月の雇用統計によると、非農業部 門雇用者数は前月比8万人増。8、9月の増加数は両月合わせて10 万2000人上方修正された。失業率は9%と、前月の9.1%から6カ 月ぶり低水準に下がった。

G20合意できず

バンク・オブ・ノバスコシアの為替戦略責任者、カミラ・サット ン氏(トロント在勤)は電話インタビューで、雇用統計について「第 一報は期待を裏切るものだったため、市場は混乱した。ただし詳細を 見れば上方修正などが入ったこともありそれほど悪材料とはとられな かった」とし、「玉石混交だった。そのため若干の混乱が生じた」と 述べた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関通貨加重指 数によれば、ユーロは過去6カ月間で先進9カ国通貨に対して3.6% 下落。ドルは4.3%、円は6.2%それぞれ上昇した。一方カナダ・ド ルは2.6%下落した。

フランスのカンヌで開かれているG20最終日の4日、ドイツの メルケル首相は、世界各国の政策当局者らは欧州救済基金への拠出に つながり得る国際通貨基金(IMF)への新たな資金拠出で合意でき なかったと述べた。フランスのサルコジ大統領は、合意には来年2月 までかかる可能性があるとの認識を示した。

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