11月4日の欧州マーケットサマリー:欧州株が反落、英国債は上昇

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3793 1.3823 ドル/円 78.16 78.06 ユーロ/円 107.80 107.90

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 239.76 -2.44 -1.0% 英FT100 5,527.16 -18.48 -.3% 独DAX 5,966.16 -167.02 -2.7% 仏CAC40 3,123.55 -71.92 -2.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .40% +0.00 独国債10年物 1.82% -.09 英国債10年物 2.31% -.07

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,749.00 -9.00 -.51% 原油 北海ブレント 111.41 +.58 +.52%

◎欧州株式市場

4日の欧州株式相場は反落。ストックス欧州600指数は週ベ ースで6週ぶり下落となった。20カ国・地域(G20)首脳会議が国 際通貨基金(IMF)の資金基盤強化で合意できなかったことが材 料視されたほか、予想外に低下したドイツの製造業受注指数が欧州 リセッション(景気後退)入りの懸念をあおった。

フランスの通信機器メーカー、アルカテル・ルーセントは約2年 ぶりの安値。通期の利益率見通し引き下げが嫌気された。ドイツのコ メルツ銀行は6.3%安。同行がこの日発表した7-9月(第3四半 期)決算は、保有するギリシャ国債での評価損が響いて赤字となった。

ストックス欧州600指数は前日比1%安い239.76で終了。今 週全体では3.7%下げ、9月23日以来で初の週間下落となった。ギ リシャのパパンドレウ首相が同国向け救済策の是非を問う国民投票計 画を週初に突然呼び掛けたため、無秩序なデフォルト(債務不履行) が引き起こされるとの懸念が高まったためだ。計画は撤回されたが議 会では4日夜に政権の信任投票が行われる。

クーツ(チューリヒ)の投資戦略責任者ジャンモーリス・ラデュ レ氏は「ギリシャの最新情勢と今回のG20サミットの結果を投資家 はこの週末に消化しなければならないだろう」と述べ、「そのため、 様子見モードが続く公算が大きい」と説明した。

ドイツのメルケル首相はG20サミットがフランスのカンヌでこ の日閉幕した際、世界各国は1週間前にまとまった救済パッケージの 詳細をまず待ってから、欧州救済基金への拠出につながり得るIMF への新たな資金拠出を約束する姿勢だと説明。フランスのサルコジ大 統領は、合意には来年2月までかかる可能性があるとの認識を示した。

一方、独経済技術省が発表した9月の製造業新規受注指数(季節 調整済み)は前月比4.3%低下し、3カ月連続のマイナスとなった。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト34人の調査中央 値では0.1%上昇が見込まれていた。

この日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価指数が下 落。アルカテル・ルーセントは17%安の1.67ユーロと、2009年 7月以来の安値で終了。コメルツ銀の終値は1.64ユーロ。

◎欧州債券市場

4日の欧州債市場でドイツ10年債相場が上昇し、週間ベースで は1989年以降で最大の上げとなった。ユーロ圏の景気減速に加え、 20カ国・地域(G20)首脳が国際通貨基金(IMF)の資本増強で 合意できなかったことが手掛かりとなった。

イタリア10年債利回りはこの日、1990年代後半以降の最高に 達した。ベルルスコーニ伊首相がIMFの金融支援提供を断り、同国 が進める債務削減策のIMFによる監視について合意したことが背景 にある。スペイン国債も軟調。欧州中央銀行(ECB)のシュタルク 理事は同日、10-12月(第4四半期)がゼロ成長となる可能性があ ると述べた。

ギリシャではパパンドレウ首相に対する信任投票を控え、同国の 2年債利回りは100%超える水準にとどまった。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)の債券ストラテジス ト、ラスムス・ロウジング氏は「全般的な安全を求める動きがドイツ 国債の利回りを低く抑えている」と述べた。イタリアとスペインの景 気見通しがさらに弱まれば、両国経済と債務脱却からの取り組みへの 圧力が増すとの見方を示した。

ロンドン時間午後4時39分現在、独10年債利回りは前日比9 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.83%。同国 債(表面利率2.25%、2021年9月償還)価格は0.775上げ

103.765。前週末比では34bp下げ、ブルームバーグがデータ収集 を始めた1989年以降で最大の低下となった。

独2年債利回りは前日からほぼ変わらずの0.40%。これは過去 最低まで8bp未満の水準。

ドイツ製造業受注

独経済技術省が4日発表した9月の同国の製造業受注指数は前 月比4.3%低下し、3カ月連続でマイナスとなった。エコノミスト調 査では0.1%上昇が見込まれていた。マークイット・エコノミクスが 同日発表した10月のユーロ圏総合景気指数の改定値は46.5と、前 月の49.1を下回り、2年4カ月ぶり低水準を付けた。同指数はユー ロ圏のサービス業と製造業の活動を示す。

イタリア国債の2年物利回りは前日比25bp上昇の5.47%。 10年物利回りは16bp上げ6.35%。一時は6.404%に達し、ユ ーロ導入以後の最高を更新した。独10年債に対する利回り上乗せ幅 (スプレッド)は453bp。3日にはユーロ導入以後の最高となる 462bpに達した。

欧州連合(EU)欧州委員会のバローゾ委員長はこの日、イタリ ア政府がIMFに対し、同国の緊縮策実施の監視を要請したことを明 らかにした。

◎英国債市場

4日の英国債相場は上昇。5年債は週間ベースで7月以降で最大 の上げとなった。ギリシャで政権が崩壊するとの観測を背景に、比較 的安全とされる英国債の需要が高まった。

2年債は3日ぶりに上昇。この日発表された米雇用統計で10月 の雇用者数の伸びが鈍化したことから、米景気回復の足踏み兆候が示 された。ギリシャでは議会がパパンドレウ首相の信任投票を実施する 予定。同首相は大連立内閣樹立を3日に呼び掛けたが、最大野党・新 民主主義党のサマラス党首はこれを拒否している。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツの債券ストラテジス ト、エリック・ワンド氏(ロンドン在勤)は相場を動かす要因につい て、「経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は脇に追いやられ、 欧州問題がすべてとなっている」と説明。「市場は状況が落ち着くと は納得していない」ため、それが短期債を支援していると付け加えた。

ロンドン時間午後4時43分現在、5年債利回りは前日比5ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.19%。同国債 (表面利率4%、2016年9月償還)価格は0.215上げ113.155。 週間では20bp低下し、7月29日終了週以降で最大の下げとなっ た。2年債利回りは前日比2bp下げて0.54%。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 楽山 麻理子 Mariko Rakuyama +1-212-617-4903 mrakuyama@bloomberg.net Editor:Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE