グロース氏のファンド、10月持ち直す-TIPSや社債回復で上位7%

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース氏が運用する旗艦 ファンドは今年、少なくとも1995年以来で最悪のパフォーマンスに 甘んじてきた。しかし、先月はリスクの高い資産に投資家が戻ったこ とで持ち直し、再びトップクラスの成績を確保した。

「トータル・リターン・ファンド」(運用資産2440億ドル=約 19兆円)の先月のリターンはプラス1.7%と、ライバルの債券ファ ンドの93%を上回った。ブルームバーグのデータによれば、プラス

1.7%という数字は今年これまでのリターン(プラス3.6%)の半分 近くを占める。

グロース氏は、四半期ベースでは2008年以来で最大となる米国 債相場上昇のチャンスを逃した後、先月には顧客に勘が鈍ってはいな いと釈明していたが、社債や米国以外の証券などリスクの高い資産の 価格が反発したことが追い風となった。トータル・リターンは資産ポ ートフォリオの21%を社債、33%を米国以外の証券が占めており、 インフレ連動債(TIPS)も保有している。

同氏は電子メールで質問に回答し、「インフレ率が徐々に高くな るという期待があり、社債だけでなくTIPSを通常の米国債に対し て有利にしている。さらに英国の証券も量的緩和プログラムの恩恵を 受けている」と指摘した。

グロース氏は今年の早い段階で米国債の投資から手を引き、欧州 債務危機で資金逃避の買いが殺到し相場が上昇する局面で、チャンス を逸した。今年は競合するファンドの71%にリターンで負けており、 少なくとも1995年以来で最悪の成績となっている。

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