債券は続伸、需要強く現物債全般に買い-5年利回り1カ月ぶり低水準

債券相場は続伸。ギリシャでは国 民投票は回避される方向だが、内閣信任投票が予定されおり、欧州債 務問題に対する不透明感は根強く、投資家の潜在需要の強さを背景に 現物には中期から超長期ゾーンにかけて幅広く買いが入った。新発5 年債利回りは約1カ月ぶり低水準まで達した。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、「ギリシャ問題が先行き不透明なほか、為替介入以降、日銀の資金 供給量が増えており、レポ金利が低下していることが支援材料となっ ている。独・仏からの圧力により、ギリシャの国民投票は回避され、 懸念材料がなくなるとの思惑が出ていたが、パパンドレウ首相の信任 投票の行方もどうなるか分からない」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは、2日終値比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.99%で始まった。 午後に入ると1bp低い0.985%と10月26日以来の低水準を付けた。

5年物の99回債利回りは一時1.5bp低い0.34%と10月6日以来 の低い水準を記録。2年物の310回債利回りは0.5bp低い0.135%。 20年物の130回債利回りは1bp低い1.72%、30年物の35回債利回り は1.5bp低い1.92%とともに10月半ば以来の水準まで下げた。その 後はやや売りに押されている。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、「欧米では前 日も株高・債券安の地合いが続いたが、欧州ではギリシャをはじめあ ちこちにリスクが散見されるなど、債券への資金流入の構図が変わる 様子はうかがえない」と指摘した。

ギリシャのパパンドレウ首相は、大連立内閣樹立の提案を最大野 党に拒否され、窮地に立っている。総選挙実施の可能性が高まってお り、その場合、デフォルト(債務不履行)回避に必要な国際支援の供 与が遅れる可能性がある。同首相は、4日深夜に予定されている信任 投票を前に、党内の分裂を回避するため、欧州連合(EU)と合意し たギリシャ支援策の受け入れの是非を問う国民投票の撤回を示唆した。

先物続伸、一時1カ月ぶり高値

東京先物市場で中心限月12月物は3営業日続伸。2日終値比2銭 安の142円56銭で始まり、直後に5銭安まで下落した。しかしその後 は、買いが優勢となってプラスに転じ、午後に入ると142円72銭と 10月6日以来の高値を付けた。結局は9銭高の142円67銭で引けた。

朝方は売りが先行した。UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテ ジストは「ギリシャの国民投票が回避され、デフォルト(債務不履行) やユーロ離脱の可能性が低下したことを受けて、円債は売りが先行し た」と説明した。一方、「今晩の米雇用統計発表を控えて、積極的にポ ジション(持ち高)を取っていく動きはない」とも語った。ブルーム バーグ調査によると、10月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月 比9万5000人増加が見込まれている。前月は10万3000人増だった。

ECBが利下げ

3日の米株相場は大幅続伸。ギリシャが救済策の受け入れに近づ いたとの見方や欧州中央銀行(ECB)による予想外の利下げが手掛 かり。S&P500種株価指数は前日比1.9%高の1261.15。2日間の上 昇率は3.5%。一方、米国債相場は反落。米10年債利回り9bp上昇の

2.07%程度。ECBは3日、政策金利を0.25ポイント引き下げ1.25% とした。ブルームバーグ調査では55人中49人が据え置きを予想して いた。

岡三アセットの山田氏は「ECBが利下げに踏み切ったことや、 米連邦公開市場委員会(FOMC)が追加緩和への含みを持たせるな ど、リスク資産には一定の追い風が吹いているが、株高の勢いが加速 する展開は見込みづらい」とみていた。

--取材協力:赤間信行、船曳三郎 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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