米国債(3日):下落、ECBが利下げ-ギリシャ懸念が緩和

米国債相場は下落。ギリシャが 救済策を拒否するとの懸念が薄れたほか、欧州中央銀行(ECB) が予想外に政策金利を引き下げたことから、米国債への逃避需要が 減退した。

指標となる10年債利回りは5日ぶりに上昇。20カ国・地域 (G20)首脳会議(サミット)出席のため各国首脳がこの日、仏カ ンヌ入りした。ギリシャのパパンドレウ首相は、国民投票を実施し ない考えを示唆した。ECBはドラギ新総裁の下で初となる定例政 策委員会を開き、利下げを決定した。同総裁は欧州が緩やかなリセ ッション(景気後退)に向かっているとの認識を示した。米財務省 は来週、計720億ドル相当の国債入札を実施する。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビ ッド・コード氏は「ギリシャの国民投票計画が撤廃された。その ため、質への逃避買いが弱まった」と指摘。「ディーラーはおそら く来週の入札に備えるだろう。相場は不安定だ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後5時16分現在、10年債利回り前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.07%。同年債価格(表面利率

2.125%、償還期限2021年8月)は25/32下げて100 14/32。

30年債利回りは11bp上げて3.12%。2年債利回りは1b p上げて0.24%。

米国債の変動

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプショ ン・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は109.2と、 8月8日につけた年初来で最高の117.18に接近した。年初来の平 均は93.2となっている。

ICAPを通じた米国債取引は午後5時1分現在、約2680億 ドル。年初来の平均は3006億ドル。8月5日には5420億ドルを 記録した。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、年 初来の米国債リターンは8.8%。これは金融危機の真っ只中にあっ た2008年の同14%以来で最高となっている。

予想外の利下げ

ECBは3日の政策委員会で、大方の予想に反して政策金利の 引き下げを決めた。ギリシャのユーロ離脱の可能性が視野に入る中、 イタリアとスペインの国債利回りは急上昇している。

ECBはフランクフルトで定例政策委員会を開き、短期金利の 調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レ ポ)の最低応札金利を0.25ポイント引き下げ1.25%とすることを 決定した。

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では、 55人中49人が据え置きを予想。0.25ポイント利下げ予想は4人 だった。2人は0.5ポイントの利下げを見込んでいた。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は、前週から9000件減少して39万7000件。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は40万件だっ た。同統計に反応し、米国債は一段と売られた。

労働省は4日、10月の雇用統計を発表する。エコノミスト 84人を対象にした調査では、非農業部門雇用者数は9万5000人増 が見込まれている。前月は10万3000人増だった。失業率は

9.1%と、前月と同じ水準が予想されている。

バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日、「失業 率は高過ぎる」と述べた。米連邦公開市場委員会(FOMC)はフ ェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0%から0.25%で据え置 き、少なくとも2013年半ばまで異例な低水準を正当化する可能性 が高いとの方針をあらためて表明した。

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