11月3日の米国マーケットサマリー:株が上昇、ギリシャ懸念が後退

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3817 1.3747 ドル/円 78.10 78.05 ユーロ/円 107.92 107.29

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,044.47 +208.43 +1.8% S&P500種 1,261.15 +23.25 +1.9% ナスダック総合指数 2,697.97 +57.99 +2.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .23% +.01 米国債10年物 2.06% +.08 米国債30年物 3.11% +.09

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,765.10 +35.50 +2.05% 原油先物 (ドル/バレル) 94.04 +1.53 +1.65%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルと円に対して上昇。 ギリシャのパパンドレウ首相が救済パッケージの受け入れ是非を問う 国民投票の撤回を示唆したことを受け、救済受諾が否決され同国がデ フォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が後退した。

ユーロは一時、対ドルで3週間ぶり安値に近づいた。欧州中央銀 行(ECB)が政策金利を1.25%に引き下げ、欧州は「緩やかなリ セッション(景気後退)」に向かっているとの見方を示したことが手 掛かり。ドルは下落。株と商品の相場が上昇し、安全資産としての需 要が弱まった。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロの上昇は持続する とは思わないが、この日の反発は意外ではない」とし、「ギリシャの 展開がどうであれ、国民投票による否決でデフォルトに陥るという差 し迫ったリスクは取り除かれた。ユーロには好材料だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時51分現在、ユーロはドルに対し前日 比0.6%高の1ユーロ=1.3823ドル。一時0.7%安まで下げる場 面も見られた。今月1日には1ユーロ=1.3609ドルと、10月12 日以来の安値を付けた。この日のユーロは円に対して0.5%上げて1 ユーロ=107円84銭。朝方のECBの利下げ発表を受け、一時は

0.7%下落した。円は対ドルで前日比ほぼ横ばいの1ドル=78円03 銭となっている。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は続伸した。ギリシャ が救済策の受け入れに近づいたとの見方や、欧州中央銀行(ECB) による予想外の利下げが手掛かりとなった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.9%高の1261.15。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズのシニアファンドマ ネジャー、ピーター・ソレンティーノ氏(シンシナティ在勤)は「ギ リシャは追い詰められつつある」とした上で、「今は少し落ち着きを 取り戻している状況だ。またECBの利下げ決定で、スペインとイタ リアの市場での資金調達における圧力が多少取り除かれるだろう」と 述べた。

米国株は今週初め、ギリシャのパパンドレウ首相が政権への信任 投票と救済策についての国民投票を実施する方針を示したことが嫌気 され、大きく下落していた。

◎米国債市場

米国債相場は下落。ギリシャが救済策を拒否するとの懸念が薄れ たほか、欧州中央銀行(ECB)が予想外に政策金利を引き下げたこ とから、米国債への逃避需要が減退した。

指標となる10年債利回りは5日ぶりに上昇。20カ国・地域 (G20)首脳会議(サミット)出席のため各国首脳がこの日、仏カン ヌ入りした。ギリシャのパパンドレウ首相は、国民投票を実施しな い考えを示唆した。ECBはドラギ新総裁の下で初となる定例政 策委員会を開き、利下げを決定した。同総裁は欧州が緩やかなリセ ッション(景気後退)に向かっているとの認識を示した。米財務省 は来週、計720億ドル相当の国債入札を実施する。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビ ッド・コード氏は、「ギリシャの国民投票計画が撤廃された。その ため、質への逃避買いが弱まった」と指摘。「ディーラーはおそら く来週の入札に備えるだろう。相場は不安定だ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後2時36分現在、10年債利回り前日比8ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.06%。同年債価格(表面利率

2.125%、償還期限2021年8月)は22/32下げて100 17/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。一時6週間ぶりの高値を付けた。 欧州中央銀行(ECB)が利下げに踏み切ったことから、代替投資先 としての金の妙味が高まった。

ECBは政策金利を0.25ポイント引き下げ1.25%とした。 ギリシャのユーロ圏離脱観測が高まったことを背景に、イタリアとス ペインの借り入れコストは急上昇していた。米連邦準備制度理事会 (FRB)のバーナンキ議長は前日、追加の金融緩和が必要となる可 能性を示唆した。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、第3四半期 (7-9月)の経済成長率が加速したにもかかわらず、成長率予想を 下方修正した。

TEAMファイナンシャル・マネジメント(ペンシルベニア州ハ リスバーグ)のジェームズ・デーリー氏は電話インタビューで、「E CBの行動が金の支えになっている」と指摘。「バーナンキ議長の発 言で追加緩和実施の可能性が示唆された」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比2.1%高の1オンス=1765.10ドルで終了。一時 は1768.50ドルと、中心限月としては9月22日以来の高値を付け た。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。終値では3カ月ぶりの高値と なった。欧州中央銀行(ECB)が利下げに踏み切ったことや、ギリ シャのベニゼロス財務相が国民投票は実施しないと言明したことが手 掛かり。

ECBは政策金利を0.25ポイント引き下げ1.25%とした。 ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では、0.25 ポイント利下げ予想は55人中4人だった。ベニゼロス財務相がアテ ネの議会で、救済策に対する国民投票は実施しないと言明すると、原 油は上げ幅を拡大した。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) の市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「EC Bの利下げ決定は大多数にとってサプライズだった」と指摘。「この 発表を受けて株価が上昇、原油もそれに追随した」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比1.56ドル(1.69%)高の1バレル=94.07ドルで終了。終 値では8月1日以来の高値となった。

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