11月3日の欧州マーケットサマリー:株続伸、ECBが予想外の利下げ

欧州の為替・株式・債券・商品相 場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3825 1.3747 ドル/円 77.98 78.05 ユーロ/円 107.81 107.29

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 242.20 +4.98 +2.1% 英FT100 5,545.64 +61.54 +1.1% 独DAX 6,133.18 +167.55 +2.8% 仏CAC40 3,195.47 +84.88 +2.7%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .40% -.02 独国債10年物 1.91% +.09 英国債10年物 2.38% +.09

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,758.00 +15.00 +.85% 原油 北海ブレント 110.76 +1.42 +1.30%

◎欧州株式市場

3日の欧州株式相場は続伸。欧州中央銀行(ECB)が予想外の 利下げを決定したほか、ギリシャのパパンドレウ首相が国民投票を実 施しない可能性を示唆し、いずれも買い材料となった。

ギリシャ・ナショナル銀行(NBG)をはじめギリシャの銀行が 高い。予想を上回る決算を発表したスイス再保険や英ヘッジファンド 会社マン・グループも大幅高。また、リストラが予定よりも早く進ん でいると発表した英通信会社ケーブル・アンド・ワイヤレス(C&W) は7.8%の値上がり。

ストックス欧州600指数は前日比2.1%高の242.2で終了。一 時は下げたが、ECBの利下げが支援材料となったほか、ギリシャの パパンドレウ首相率いる与党が国民投票をめぐって対立したため、計 画は撤回されるとの見方が浮上した。

マーケット・セキュリティーズの欧州チーフストラテジスト、ス テファーヌ・エコロ氏は「市場からすれば良いニュースのようだ」と 指摘。「幾らか不透明感がなくなるほか、緊縮策の実行に道が開ける かもしれない」と説明した。

この日の西欧市場では、18カ国中17カ国で主要株価指数が上 昇。ECBは今月就任したドラギ新総裁の下で開いた初の定例政策委 員会で、政策金利を0.25ポイント引き下げ1.25%とした。ブルー ムバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では、55人中49 人が据え置きを予想。0.25ポイント利下げ予想は4人だった。2人 は0.5ポイントの利下げを見込んでいた。

ギリシャのパパンドレウ首相は、暫定政権を樹立する方向で野党 に打診。合意できれば、同国のユーロ参加を問う国民投票の必要はな くなると示唆した。同首相が週初に突然呼び掛けた国民投票はユーロ 圏各国首脳を驚かせ、ギリシャ融資の実施を棚上げする事態を招いた。 ストックス欧州600指数は今週これまでに2.7%下落した。

NBGは11%上昇し1.80ユーロとなった。スイス再保険は

6.1%の値上がり。マン・グループは2.4%上げ144.7ペンスで終 了。C&Wの終値は39.33ペンス。

◎欧州債券市場

3日の欧州債市場でドイツ10年債相場が下落した。欧州中央 銀行(ECB)が政策金利を引き下げたほか、ギリシャのパパンド レウ首相が国民投票を実施しないと示唆したため、高利回り資産へ の需要が高まり、ドイツ長期債に売りが出た。

独2年債は上昇。ECBは政策金利を1.25%に引き下げた。 ブルームバーグがエコノミスト55人を対象にした調査で、同利下 げを予想していたのは4人のみだった。イタリアとスペインの10 年債は売り買いが交錯した。ECBのドラギ総裁は国債購入プログ ラムで国債利回りを持続的に押し下げることはできないと発言した。

ギリシャ2年債利回りは初めて100%を突破した。フランスと ドイツは、ギリシャが救済案をめぐり来月実施する国民投票を同国 がユーロ圏にとどまるかどうかを決めるものと位置付け、ギリシャ への融資をそれまで棚上げした。

ノルデア銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、ニール ズ・フロム氏は、「メルケル独首相やサルコジ仏大統領などのユー ロ圏当局者は強硬な姿勢で、ギリシャにユーロ圏にとどまり必要な すべての緊縮策を実施するか、さもなければユーロ圏から脱退する よう迫っている」と発言。さらに、ECBの利下げはリスク許容度 を高め、ドイツ長期債の利回りを押し上げたと付け加えた。

ロンドン時間午後4時29分現在、独10年債利回りは前日比 9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.91%。 同国債(表面利率2.25%、2021年9月償還)価格は0.775下 げ102.995。一方、2年債利回りは3bp下げ0.39%。

スペイン10年債利回りは4bp上げ5.50%。イタリア10 年債利回りは6.40%まで上昇した後、前日からほぼ変わらずの

6.18%となった。

ギリシャ2年債利回り5.60ポイント上昇の102.28%。一時 は107.26%まで上げ、ブルームバーグがデータ収集を始めた 1998年以来の最高を記録した。同国債(表面利率4%、2013年 8月償還)価格は31.08に下落した。

◎英国債市場

3日の英国債相場は下落。株高に加え、ギリシャのパパンドレウ 首相が国民投票を実施しないと示唆したことが手掛かりとなった。国 民投票はユーロ残留への疑問を投げ掛ける可能性がある。

欧州中央銀行(ECB)が大方の予想に反して利下げしたものの、 英国債は軟調となった。20カ国・地域(G20)首脳会議では債務危 機が協議される。英政府が2032年償還債を20億ポンド発行したこ とも長期債の売り材料。

パパンドレウ首相は暫定政権の樹立を野党に打診した。合意でき れば国民投票の必要はなくなると示唆した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ・グローバル・ リサーチの債券ストラテジスト、ジョン・レース氏(ロンドン在勤) は「過去数日間はギリシャ動向あるいは将来の情勢が主な材料だった」 と指摘。「国民投票の有無にかかわらず、ユーロ圏全体の結末が依然 として大きな疑問だ。われわれは引き続き危険な領域にいる」と続け た。

ロンドン時間午後4時41分現在、10年債利回りは前日比8ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.37%。今週は

2.17%まで下げ、ブルームバーグがデータ収集を開始した1992 年以来の最低を付ける場面もあった。同国債(表面利率3.75%、 2021年9月償還)価格はこの日、0.755下げて112.065。

2年債利回りは0.55%で、前日からほぼ変わらず。2040年 12月償還債は8bp上げ3.37%となった。代表的な英国株指数で あるFTSE100指数は1.5%下げた後、反発し1.1%高で終了し た。

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