11月2日の欧州マーケットサマリー:ギリシャ債急落、首脳会議控え

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン時間午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3771 1.3703 ドル/円 78.08 78.37 ユーロ/円 107.52 107.39

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 237.22 +2.16 +0.9% 英FT100 5,484.10 +62.53 +1.2% 独DAX 5,965.63 +131.12 +2.2% 仏CAC40 3,110.59 +42.26 +1.4%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 0.42% +0.01 独国債10年物 1.83% +0.06 英国債10年物 2.29% +0.08

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,743.00 +44.00 +2.52% 原油 北海ブレント 109.14 -0.40 -0.37%

◎欧州株式市場

2日の欧州株式相場は反発。前日までの3営業日で約2カ月ぶり 大幅安を演じていたストックス欧州600指数は上昇した。米連邦公 開市場委員会(FOMC)の声明発表を控える一方、米民間部門の雇 用者数が予想以上に増えたことが手掛かりとなった。

英産金会社、ランドゴールド・リソーシズは上場来最高値を記録。 来年の金産出量が22%増加するとの見通しが好感された。英豪系鉱 山会社リオ・ティントを中心に資源銘柄が買われた。

一方、英銀ロイズ・バンキング・グループは4.4%下落。アント ニオ・ホルタオソリオ最高経営責任者(CEO)が医師の助言で一時 休職したことが売り材料となった。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%高の237.22で終了。 この日の取引は方向感のない展開に終始した。同指数は過去3日で

5.8%下げていた。ギリシャのパパンドレウ首相が同国向け救済策の 是非を問う国民投票を実施する意向を示したため、反対多数でギリシ ャがデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が広がった。

PFAペンションのシニアストラテジスト、ウィトルド・バーク 氏(コペンハーゲン在勤)は「パパンドレウ首相が独自に呼び掛けた 国民投票が不透明感を引き起こしたものの、状況は3週間前と比較す るとまだ良い」と述べ、「ギリシャの周りに防護壁を築く取り組みは 続いている」と付け加えた。

この日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が上 昇。ユーロ・ストックス50種株価指数が下落した場合の保険として 使われるオプションの費用に連動するVストックス指数は1.9%低下 し42.14。過去3営業日に42%上昇していた。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッ シング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿に 基づく集計調査によると、10月の米民間部門の雇用者数は前月比で 11万人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中 央値は10万人の増加だった。

ランドゴールドは7.4%高の7235ペンスで終了。リオ・ティ ントは3.8%上げて3375ペンス。ロイズの終値は29.21ペンス。

◎欧州債券市場

2日の欧州債市場では、ギリシャ2年債利回りが初めて95%を 突破した。欧州の債務危機を克服する包括戦略が合意から1週間しか たたないうちに崩壊するのを防ぐため、欧州各国は支援策で求めた緊 縮財政措置以外に選択肢はないとの考えをギリシャに伝える意向だ。

ドイツ政府がこの日実施した5年債入札の利回りは過去最低とな った。ギリシャのパパンドレウ首相が提案した国民投票が債務危機を 悪化させるとの懸念が広がり、域内で最も安全とされるドイツ国債の 需要が高まった。

救済基金の欧州金融安定ファシリティー(EFSF)は市場環境 の悪化を理由に、30億ユーロ規模の起債を延期することを決めた。 フランス10年債の独10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド) はユーロ導入以後の最大を記録した。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツの債券ストラテジス ト、エリック・ワンド氏(ロンドン在勤)は「市場は不透明感を好ま ない」と述べ、「成長著しい市場の相場や英国債、米国債、ドイツ国 債は過去数日間に急上昇した。この日はやや下げたものの、根強い安 全需要が存在している」と語った。

ロンドン時間午後4時34分現在、ギリシャ2年債利回りは前日 比942べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

96.70%。一時は96.72%まで上げた。同国債(表面利率4%、 2013年8月償還)価格は2.785下げ32.595。

信任投票は週内に

パパンドレウ首相はこの日、欧州の各国首脳と会談する。救済策 の是非を問おうと首相が呼び掛けた国民投票の実施は閣議で承認され た。首相の信任投票は週内に行われる。救済策にはギリシャ国債を保 有する民間セクターの自発的な50%の損失負担が含まれる。

ギリシャの2022年10月償還債の価格は29.54、利回りは

25.47%に上昇した。30年債の価格は27.445に下げ、利回りは

17.21%になった。

ドイツは5年債入札で40億ユーロを発行。落札利回りは過去最 低の1%となった。ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、応札額は 60億8000万ユーロと、目標上限の50億ユーロを上回った。9月 28日の前回入札での平均落札利回りは1.22%。

独10年債利回りは前日比7bp上昇の1.84%。前日は26b p低下し、過去最大の下げ幅となった。フランス10年債のスプレッ ドは一時130bpと、ユーロ導入の1999年以後の最大を記録した。

◎英国債市場

2日の英国債相場は4営業日ぶりに下落。建設活動を示す指数が 予想に反して上昇したのに加え、週初からの利回り低下が行き過ぎと の見方が広がった。

2年債と10年債の利回りはともに前日付けた過去最低から上昇 した。株高に加え、ギリシャのパパンドレウ首相が同国向け救済策の 是非を問う国民投票の計画についてドイツやフランスの首脳と協議す ることが手掛かり。

RBCキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、サム・ヒ ル氏は「株式相場が小幅反発したことなどを考慮すると、利回りは若 干上昇するとの見方を支えた」と述べ、過去数日にわたる国債相場上 昇の「連続は明らかに顕著だった」と続けた。

ロンドン時間午後4時10分現在、10年債利回りは前日比7ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.28%。前日に は2.17%まで下げ、ブルームバーグがデータ収集を開始した1992 年以来の最低を付けた。同国債(表面利率3.75%、2021年9月償 還)価格はこの日、0.680下げて112.865。

2年債利回りは2bp上げ0.55%。1日には過去最低となる

0.44%まで低下した。

英国購買部協会(CIPS)とマークイットの2日の発表によれ ば、10月の英建設業界の生産活動を示す指数は53.9と、9月の

50.1から上昇。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目となる。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ロンドン 藤森英明 Hideharu Fujimori +44-20-7673-2178 hfujimori@bloomberg.net Editor:Keiko Kambara 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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