NY外為(2日):ドルは下落-FRB議長発言で追加緩和観測

ニューヨーク外国為替市場では ドルがユーロと円に対して下落。米連邦準備制度理事会(FRB)の バーナンキ議長は、必要とあれば米経済の後押しを図る一段の措置を 取ると発言。これを受けてドルの需要が後退した。

ドルは主要取引通貨の大半に対して下げた。連邦公開市場委員会 (FOMC)は声明で、経済成長は7-9月(第3四半期)に「幾分 力強さが増した」とする一方、「著しい下振れリスク」が残っている と指摘。現時点で新たな措置に踏み切ることはなかったものの、声明 を受けて市場では、量的緩和策として資産購入第3弾を発表するとの 観測が高まった。ユーロは反発。パパンドレウ首相が救済策受け入れ の是非を問う国民投票の実施を求めたことに対し、ギリシャ内閣は支 持を表明した。

GFTフォレックスの通貨調査担当ディレクター、キャシー・リ ーン氏(ニューヨーク在勤)は「バーナンキ議長は、第3、4四半期 に幾分経済が強まったものの、中期的見通しは依然として非常に暗い という現実的な問題を明確にしてみせた」と指摘。「景気判断をやや 上方修正したとはいえ、量的緩和第3弾(QE3)の可能性は依然と して消滅しておらず、バーナンキ議長の発言はその点を強調している」 と述べた。

ニューヨーク時間午後4時18分現在、ドルはユーロに対して前 日比0.3%安の1ユーロ=1.3740ドル。一時0.9%下げる場面も見 られた。前日は一時1.3609ドルと、3週間ぶり高値を付けた。円 に対してはこの日0.4%安の1ドル=78円06銭。円はユーロに対 して0.1%上げて1ユーロ=107円24銭となっている。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.2%下げて77.002

株が上昇

高利回り資産が求められ、株式相場が上昇した。S&P500種 株価指数は前日比1.6%上昇。前日は2.8%安と、欧州債務危機の 阻止へ向けた取り組みの混乱でリスク意欲が減退した10月3日以来 の下落率となっていた。

バーナンキ議長はFOMC後の記者会見で住宅ローン担保証券 (MBS)の追加購入について、経済状況が一段の金融緩和を正当化 すれば、「現実的な選択肢」だと述べた。議長は「一段の措置を取る 用意がある」とし、「適切とあればさらなる措置をとる手段を備えて いる」と強調した。

シカゴ連銀のエバンス総裁は追加緩和の実施を主張して、委員会 決定に反対票を投じた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は「FOMCでは依然とし て景気に対する著しい下振れリスクが懸念されているが、その多くは 欧州情勢によるものだ。明らかにハト派的な内容だ」と述べた。

追加緩和観測

イエレンFRB副議長とタルーロ理事、エバンス総裁はそれぞれ 先月の講演で、米経済は失業率を9%未満に押し下げるには十分な強 さを持ち合わせていないとして、一段の金融刺激策が正当化される可 能性に触れた。これを受けて、FRBが追加措置に踏み切るとの観測 が高まっていた。

円はこの日、ドルに対して上昇した。前日までの2日間で対ドル の下げは3.4%に達した。日本の政府当局は10月31日に円売り介 入を実施。介入前には一時1ドル=75円35銭と、戦後最高値を更 新していた。

ブルームバーグ相関通貨加重指数によれば、円は過去1週間で 3%安と、同指数を構成する他の先進9カ国通貨に対して最も下げが 大きかった。ドルは同期間に1.4%、ユーロは0.4%それぞれ上昇 した。

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