商社6社決算:資源好調で5社が2ケタ増益-先行きには警戒感も

総合商社6社の第2四半期(2011年 4-9月)連結決算が2日、出そろった。原油や鉄鉱石など資源価格の 上昇が寄与して資源・エネルギー分野が引き続き収益をけん引。5社の 純利益が2ケタ増益となった。半面、通期業績見通しについては欧州で の債務危機問題や資源価格の行方に慎重な見方が多く、上方修正したの は住友商事のみにとどまった。

住友商の純利益は前年同期比36%増の1515億円。ボリビアでの銀・ 亜鉛・鉛の生産事業が好調だったほか、ブラジルでの鉄鉱石事業や米国 での銅事業も販売価格の上昇で収益が拡大した。

三井物産の純利益は同24%増の2273億円。鉄鉱石価格の上昇や出荷 数量の増加で金属資源部門の純利益が1118億円と45%拡大した。油価高 などでエネルギー部門も874億円と35%の増益となった。伊藤忠商事も 鉄鉱石や原油価格の上昇で金属・エネルギー部門が好調で純利益は54% 増の1581億円と上半期での最高益を計上した。

12年3月期通期の純利益予想は、住友商が従来の2200億円から前期 比25%増の2500億円へと上方修正した。他の5社は期初予想を据え置い たが、住友商を含む三井物産と伊藤忠、丸紅の4社は最高益更新を見込 んでいる。

一方、収益環境の先行きには警戒感も高まっている。伊藤忠は通期 純利益見通しに対して66%の進ちょく率だったが業績見通しを据え置い た。関忠行専務執行役員は会見で、「実は業績を見直すことも考えた」 としながら、鉄鉱石などの資源価格の下落や欧州での債務問題が世界景 気に与える影響など不透明要因が出ていることから「第3四半期にもう 少し足元が見えてから業績を見直す」との方針を示した。

三井物産の岡田譲治常務執行役員も「欧州の財政問題を発端として 金融市場の混乱や様々なリスクが急激に高まった。世界経済が緩やかに 回復するというシナリオはますます下方リスクにさらされている」と述 べ、先行きの警戒感をあらわにした。

野村証券の成田康浩シニアアナリストは「今期業績は各社とも悪く ないが投資家の関心は来期の業績動向」と指摘。中国向けの鉄鉱石のス ポット価格が直近の高値である9月から約3割下落していることや中国 の景気鈍化が与える影響などが懸念されるとして「マクロの景況感が悪 くなるのであれば商品市況はもう一段下がる。経済環境の先行き不透明 感は強く、商社株には投資しにくい状況」と見ている。

【大手商社6社の業績一覧】
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           4-9月期    12年3月期    通期予想に対する
               純利益         純利益          進ちょく率
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三菱商事     2457(-8.3)      4500(-2.8)         55%
三井物産   2273( 24)      4300( 40)          53%
住友商事     1515( 36)       2500( 25)          61%
伊藤忠      1581( 54)       2400( 49)          66%
丸紅         1030( 50)       1700( 25)          61%
双日        103( 13)        160(0.1)          64%
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(注)単位:億円、カッコ内は前年同期比%、住友商は国際会計基準、
   そのほか双日以外は米会計基準。
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