ソニー:4年連続純損失に、円高と洪水で-テレビは販売目標半減

ソニーは2日、今期(2012年3月 期)純損益予想を900億円の赤字に下方修正した。従来予想は600億円 の黒字だったが、円高やタイの洪水などが響き4年連続の赤字となる。 価格低下や円高に悩むテレビ事業を、販売目標の半減などで14年3月 期に黒字化させるプランも発表した。

修正後の純損益予想は、ブルームバーグ・データによるアナリスト 18人の事前予想平均の黒字451億円を大きく下回った。営業利益予想 も従来の10分の1の200億円で、市場予想平均1612億円と大きく離れ ている。売上高見通しも7000億円引き下げ、6兆5000億円とした。

下半期の想定レートは1ドル=75円前後と1ユーロ=105円前後。 7月以降の従来想定と比較すると対ドルで5円、対ユーロで10円、い ずれも円高方向に修正されている。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、市場はソニーが「円高や タイの洪水、世界的な景況悪化をしのげるわけはないと見ていた」と指 摘した上で、純損益予想が900億円の赤字に修正されても「サプライズ ではなかった」と述べ、株価への影響は限定的との見方を示した。

液晶テレビの販売予想も従来比200万台減らし2000万台とした。 低価格化やパネル供給過剰を受け、来期(13年3月期)で目標として いた販売台数4000万台を半減、今期の2000万台規模を保ちつつ採算 を改善させる。

TVリストラで500億円

ソニーの今期のテレビ事業は、設備の減損処理やモデル数の削減を 行うことから500億円のリストラ費用が発生し、1750億円の営業赤字 となる見込み。これで8年連続の赤字だが、単年度としては09年3月 日期の1270億円を超えて最大となり、累計は6593億円に膨れる見通 しだ。ソニーはリストラ負担を営業損益にカウントしている。

計画では来期に損失を半減させ、翌14年3月期に黒字化予定。こ のため、先進国での品ぞろえ見直しと新興国で各地域に合った機種の投 入を進めるほか、流通体制の改革で在庫の回転日数を10日程度短縮さ せるとしている。

ソニーをめぐっては10月30日付の日本経済新聞朝刊が、パネル調 達のため04年から続けてきた韓国サムスン電子との合弁を解消する検 討に入ったと報じていた。

平井一夫副社長は2日の会見で、合弁会社をめぐりサムスン側と 「さまざまな施策を協議している」と語った。テレビ事業の構造改革に 伴う人員整理の規模については言及を避けるとともに、配置転換も含む ため、即座に削減するわけではないと強調した。

同副社長はまた、4つあるテレビの生産拠点については「現在のと ころ削減予定はない」と語った。ソニーはテレビの採算改善を進める一 環で、昨年に米州と欧州の組み立て拠点を台湾の鴻海精密工業に売却し ていた。

--取材協力 東京 沢和世 Editor:Yoshinori Eki ,Kenzo Taniai, Tetsuki Murotani

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