日本株は1カ月ぶり安値、ギリシャ懸念が再燃-輸出や金融中心売り

東京株式相場は3日続落し、約1 カ月ぶりの安値。ギリシャ救済策が頓挫するとの懸念や米国経済指標 の悪化が嫌気され、自動車など輸出関連、保険や証券といった金融株 中心に幅広く売られた。米金融政策を決める連邦公開市場委員会(F OMC)が2日まで開催されており、下値を買う動きも出にくかった。

TOPIXの終値は前日比15.92ポイント(2.1%)安の738.58、 日経平均株価は同195円10銭(2.2%)安の8640円42銭。終値でT OPIXは10月6日以来、日経平均は同7日以来の安値水準。

ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は、ギリシャ の財政緊縮・支援策をめぐっては「総論賛成・各論反対」の状況が続 いたが、「ようやくまとまるであろうという期待感で、先週は株買いの 流れに入った」と指摘。しかし、国民投票の話が浮上するなど、「ギリ シャ情勢がまた混沌(こんとん)としてきた」と言う。

ギリシャのパパンドレウ首相が同国に対する新たな融資計画につ いて、国民投票に問う必要があるとの見解を示し、1日の米S&P500 種株価指数は2.8%安、ストックス欧州600指数が3.5%安と欧米株式 は大きく下げた。一方、欧州連合(EU)首脳は2日に緊急会議を開 く。欧州債務危機克服に向けた包括戦略が合意から1週間で崩壊する のを防ぐため、支援策で求めた緊縮財政措置以外に選択肢はないとの 考えをギリシャに伝える見通しだ。

再建道筋に暗雲、米統計もさえず

ギリシャのパパンドレウ首相は2日、欧州の救済策受け入れの是 非を問う国民投票は、同国がユーロ圏の一員であり続けることを確認 するものになるとの考えを示した。政権存続が脅かされる中で、首相 はあくまでも国民投票を実施する構えだ。水戸証券の吉井豊投資情報 部長は、「ギリシャの財政再建が遅れる可能性が出てきた」とし、国民 投票が「1月に実施される見通しと一部で伝わっており、ずるずると 時間ばかり過ぎていく懸念がある」と警戒感を示していた。

一方、米供給管理協会(ISM)が1日に発表した10月の製造業 景況指数は50.8と、前月の51.6から低下した。在庫がここ1年で最 大の縮小となり、生産も減速した。欧米情勢の不透明感から世界的な 景気減速に伴う需要減退が警戒され、きょうの東京市場では朝方から 輸出関連、鉄鋼や非鉄金属、卸売など素材・資源関連、保険や証券な ど金融株まで幅広く売りが先行。ばら積み船の国際運賃市況であるバ ルチック海運指数が5日続落した影響もあり、商船三井など海運株も 下げが目立った。

VIX逆戻り、日経平均25日線下抜け

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE) のボラティリティ指数(VIX指数)はきのうの取引で34.77と連日 の大幅上昇、10月20日以来の高水準に逆戻りした。ちばぎんアセッ トの斉藤氏は、「リスク資産を回避する動きが再び強まっており、足元 ではヘッジファンドの解約売りも増えている」と見ていた。

米国では2日、FOMCの結果が公表される。米連邦準備理事会 (FRB)幹部の間で最近、量的緩和第3弾(QE3)実施への前向 きな発言が相次ぎ、「FOMCの結果、声明次第で為替が大きく変動す る可能性もある」と水戸証の吉井氏。日本はあす祝日休場でもあり、 投資家は積極的に買いを入れにくかった。きょうの日経平均は安値引 けで10月11日以降、上回ってきた投資家の短期売買コストを示す25 日移動平均(8727円)を下抜けた。

個別では、トレーディングや投資銀行業務の低迷で、7-9月期 の連結純損失461億円と10四半期ぶりの赤字に転落した野村ホールデ ィングスが続落。福島第1原子力発電所2号機の原子炉格納容器ガス 管理システムから放射性キセノンが含まれている可能性がある、など と2日未明に発表した東京電力も安い。7-9月期利益が前四半期比 で減ったことを受け、前日にストップ安(値幅制限いっぱいの下落) で終えたディー・エヌ・エーは続落した。

半面、野村証券とSMBC日興証券が1日付で、強気の投資判断 を据え置いたレンゴーが続伸。午後1時に発表した4-9月期の連結 純利益が前年同期比61%増だった東レは、上昇転換して終えた。東レ の上昇が寄与し、東証1部33業種では繊維製品の1業種のみ高い。東 証1部の売買高は概算で17億6720万株、売買代金は1兆1375億円。 値下がり銘柄数が1371、値上がり196。国内新興市場は、ジャスダッ ク指数が前日比0.9%安の48.07と小幅続落、東証マザーズ指数は

1.2%安の395.35と3日続落した。

-- Editor:Shintaro Inkyo

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