日産自:今期業績予想を上方修正-タイ工場は14日から部分再開へ

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仏ルノーと資本・業務提携関係に ある日産自動車は2日、今期(2012年3月期)連結業績予想を上方修 正し、純利益を従来の2700億円から2900億円に見直した。前期比で は9.2%減。販売計画を引き上げたことなどを反映した。

今期予想の売上高は前期比7.7%増の9兆4500億円、営業利益が 同5.1%減の5100億円といずれも従来予想を引き上げた。今期計画の 世界販売は従来比3.3%増の475万台とし、内訳は日本が同4.9%増、 北米は同1.5%増、欧州が同6.0%増、中国は同8.7%増など。為替前 提は1ドル=79.9円(従来80円)、1ユーロ=111.9円(同115円)。

日産自の志賀俊之最高執行責任者(COO)は決算会見で、洪水 による部品調達難で停止しているタイ工場の生産を14日から部分的 に再開する準備を進めていると語った。一方、西川廣人副社長は、タ イで生産し逆輸入している「マーチ」について、日本での納期が2週 間程度遅れることを想定していると述べた。

タイでは部品サプライヤーの約120社が浸水し、今後さらに120 社程度に浸水の可能性があるという。影響を受けた部品は当初3500 を超えていたが、代替品調達などを進めて、タイ工場の生産を部分的 に再開できる見込み。生産への影響はタイで4万台のほか、日本で2 万台程度になる可能性があり、今期業績予想に織り込んでいるという。 一方、欧米の生産に影響はないとしている。

災害への対応

自動車調査会社カノラマの宮尾健アナリストは、今期業績予想の 上方修正について、タイ洪水の影響が「それほど大きくないというこ とだろう」と述べた。日産自は東日本大震災の影響から立ち直るのも 早かったと指摘した上で、単なるまぐれではなく、災害に対する経営 陣の対応を評価するべきだとの見解を示した。

米国の調査会社IHSオートモーティブの川野義昭アナリストは 「日産にとってタイは小型車マーチなどを生産する重要な生産拠点」 と述べた上で「それでも部品調達は世界各地に分散していることから トヨタ自動車やホンダに比べて洪水による影響度合いは少なくて済ん でいる」と指摘した。

7-9月の決算は、連結純利益が前年同期比3.3%減の984億円 だった。微増収、営業減益だった。

日産自の株価は9月26日に年初来安値614円を付けた。11月2 日の終値は前日比2.8%安の701円。

--取材協力:堀江政嗣、沖本健四郎 Editor:Hideki Asai、Kenzo Taniai、 Takeshi Awaji

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