米国株:続落、ギリシャ国民投票を懸念-救済計画の頓挫を警戒

米株式相場は続落。S&P500 種株価指数の2日間の下げは1カ月で最大となった。ギリシャのパパ ンドレウ首相が国民投票の実施を表明したことを受け、救済計画が頓 挫しかねないとの懸念が広がった。

S&P500種は主要10業種すべてが下落。金融、エネルギー、 産業の下げが目立った。シティグループとモルガン・スタンレーが安 い。欧州銀行株の下げに連れ安となった。取引所運営会社の株価も下 落。米議員団が株式・債券などを対象とする金融取引税を提案すると 発表したことが嫌気された。

S&P500種株価指数は前日比2.8%安の1218.28。過去2 日間の下落率は5.2%と、10月3日以降で最大となった。ダウ工業 株30種平均は前日比297.05ドル(2.5%)下げて11657.96 ドル。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は電話インタビューで、「全く理解できない」とし、「ギリシャ の国民投票は非常にリスクの高い提案だ。先週は誰もが当面の危機は 過ぎ去ったと思ったが、これで再び欧州が話題の中心になる」と述べ た。

格付け会社フィッチ・レーティングスは、ギリシャが救済策に関 して国民投票を実施する方針を示したことについて、ユーロ圏の金融 安定を脅かすものだとし、「無秩序」なデフォルト(債務不履行)を 招くリスクが高まると指摘した。ギリシャ政府の報道官は、パパンド レウ首相が同国への包括的支援策に関する国民投票の計画を進めると 言明。これを手掛かりに米国株は下げを拡大した。

ギリシャの動き

パパンドレウ首相が発表した国民投票の計画は、11月3-4日 にフランスのカンヌで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議 (サミット)に影を落とす恐れがある。ドイツのメルケル首相とフラ ンスのサルコジ大統領は1日、ギリシャ問題で緊急会談し、先週ブリ ュッセルで議論した対策パッケージの実施を欧州各国に呼びかけた。 独仏首脳はパリとベルリンで共同声明を発表し、ギリシャを支援し債 務危機の域内波及を阻止する狙いの対策パッケージは「これまでに増 して、現在必要とされている」と指摘した。

JPモルガン・ファンズのチーフ市場ストラテジスト、デービ ッド・ケリー氏は電話インタビューで、「いら立たしい」とし、「国 民投票を行うことの危険性は、否決される可能性があるということだ。 そうなった場合はギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥ると想定 される。欧州は根本的な問題に対処していない。周辺国にリセッショ ン(景気後退)から抜け出す方法を示していない」と述べた。

銀行株が大幅下落

欧州の銀行株下落を受けて、米国でも銀行株が下げた。KBW銀 行指数は4.9%安。構成する24銘柄すべてが下げた。シティグルー プは7.7%安の29.17ドル。モルガン・スタンレーは8%値下がり し、16.23ドル。

景気減速懸念が広がる中、景気敏感株で構成されるモルガン・ス タンレー・シクリカル指数は3.2%下げた。また経済活動の指標と見 なされるダウ輸送株平均は2.6%安。

証券取引所関連の銘柄も安い。トム・ハーキン上院議員(民主、 アイオワ州)とピーター・デファツィオ下院議員(民主、オレゴン州) は、2日に金融取引税に関する法案をそれぞれ提出することを明らか にした。NYSEユーロネクストは6.8%安の24.76ドル。ナスダ ックOMXグループは2.8%安の24.36ドル。CMEグループは

8.6%下げて251.88ドル。

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