11月1日の米国マーケットサマリー:株は続落、ギリシャ懸念が再燃

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3706 1.3858 ドル/円 78.34 78.17 ユーロ/円 107.38 108.33

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,657.96 -297.05 -2.5% S&P500種 1,218.28 -35.02 -2.8% ナスダック総合指数 2,606.96 -77.45 -2.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .23% -.01 米国債10年物 1.97% -.15 米国債30年物 2.97% -.16

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,711.80 -13.40 -.78% 原油先物 (ドル/バレル) 91.24 -1.95 -2.09%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで3営業日続落 し、約3週間ぶりの安値を付けた。ギリシャ救済策が崩壊するとの懸 念や、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測を背景に、ユーロの需要 が後退した。

ユーロは円に対して2週間ぶりの大幅下落。ギリシャのパパンド レウ首相は欧州連合(EU)による救済計画について、国民投票で是 非を問うと発表。これを手掛かりにユーロは売られた。投票で否決さ れれば、同国はデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある。その後、 国民投票は「基本的に計画倒れ」となっているとのギリシャ政府当局 者の見解が報じられると、ユーロはそれまでの下げを縮小した。ドル と円は上昇。中国の製造業購買担当者指数(PMI)が10月に低下 したことを受け世界的な株安が進んだことが背景。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのストラテジスト、ブ ライアン・キム氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は、「国 民投票を実施する意図は理解不能だ。これにより今後の不透明感が一 段と増す」とし、「現時点で不透明感が出るのは好ましくない。全面 的にリスク回避傾向が強まりドルには追い風となっている」と指摘し た。

ニューヨーク時間午後3時33分現在、ユーロはドルに対し前日 比1.1%安の1ユーロ=1.3710ドル。一時1.8%安の1.3609 ドルと、10月12日以来の水準に下げる場面も見られた。円に対し ては0.9%安の1ユーロ=107円40銭。一時は1.7%下落し、日 中取引としては10月17日以来の下落率となった。ドルは対円で

0.2%高の1ドル=78円34銭。前日は79円53銭と8月4日以来 の高値に上昇する場面もあった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は前日比1%高の77.47と、3営業日続伸となった。

◎米国株式市場

米株式相場は続落。S&P500種株価指数の2日間の下げは1カ 月で最大となった。ギリシャのパパンドレウ首相が国民投票の実施を 表明したことを受け、救済計画が頓挫しかねないとの懸念が広がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比2.8%安の1218.28。過去2日間の下落率は

5.2%と、10月3日以降で最大となった。主要10業種の指数すべ てが下落し、特に金融とエネルギーの下げが目立った。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレーニ ー氏は電話インタビューで、「全く理解できない」とし、「ギリシャ の国民投票は非常にリスクの高い提案だ。先週は誰もが当面の危機は 過ぎ去ったと思ったが、これで再び欧州が話題の中心になる」と述べ た。

◎米国債市場

米国債相場は続伸。ギリシャに対するデフォルト(債務不履行) 懸念が再燃し、欧州の救済策が崩壊するとの懸念から安全性の高い米 国債が買いを集めた。

ダウ・ジョーンズ(DJ)通信がギリシャのパパンドレウ首相 の求める国民投票と議会の信任投票は実現する可能性が低いと報じた ことに反応し、米国債は上げ幅を縮小した。この日は世界的に株価が 下落し、米国債のほかドイツ債や英国債も上昇した。世界の経済成長 が減速しているとの兆候が示されたのが背景だ。この日から2日間の 予定で米連邦公開市場委員会(FOMC)が始まった。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニ オン(ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファ ー・サリバン氏は「リスク回避の一日だ。今も続く欧州債務危機や ギリシャ国民投票が材料となっている。国民投票については、ギリシ ャをめぐる状況が当初考えられていたほど抑制されていないことを示 唆している」と述べた。「無秩序にギリシャがデフォルトした場合、 世界の金融市場は大混乱に陥るだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後1時49分現在、30年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.04%。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格はこの日、1 29/32上げて 113 27/32。30年債利回りは前日25bp低下し、終値ベースとし ては2009年3月以来で最も下げた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日続落。一時1週間ぶりの安値を付 けた。欧州債務危機の見通し悪化を背景にドルが上昇、代替投資先と しての金の需要が後退した。

ドルは主要6通貨のバスケットに対して一時2%上昇と、2008 年12月以来の大幅高。欧州中央銀行(ECB)が景気浮揚に向けて 利下げを実施するとの観測や、ギリシャがデフォルト(債務不履行) に陥るとの懸念が再燃したことが背景。10月は金が6.3%上昇し、 同月28日には5週間ぶり高値を付けた一方、ドルは3%下落した。

ヘレウス・プレシャス・メタルズ・マネジメント(ニューヨーク) のトレーダー、フレッド・シェーンスタイン氏は電話インタビューで 「リスク回避の取引がみられる」と指摘。「ドル買いが再び活発にな っている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比0.8%安の1オンス=1711.80ドルで終了。一時 は1681.20ドルと、先月25日以来の安値を付ける場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3日続落。ギリシャのパパンドレウ 首相が欧州首脳の合意した救済計画を国民投票に問う方針を示したこ とから、救済が失敗に終わるとの見通しが強まった。

5日前にまとまったばかりのギリシャ救済策をめぐって国民投票 を実施するとの方針を受けて、この日は株価やユーロが下落した。先 週は欧州首脳らによる救済策合意を手掛かりに原油は6.8%高と、 2月以来の大幅上昇を記録した。この日発表された中国の10月の製 造業購買担当者指数(PMI)は前月から低下した。

ブルー・オーシャン・ブローカレッジのエネルギーデリバティブ と調査部門のディレクター、カール・ラリー氏は「ギリシャの混乱が 引き続き市場で最大の焦点になっている」と指摘。「欧州動向に関す る懸念から、全般的にリスク回避の動きがみられる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比1ドル(1.07%)安の1バレル=92.19ドルで終了した。先月 は18%高と、09年5月以来の大幅上昇となっていた。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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