NY外為:ユーロ続落、ギリシャ救済策崩壊を警戒-ドルと円は上昇

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルで3営業日続落し、約3週間ぶりの安値を付けた。 ギリシャ救済策が崩壊するとの懸念や、欧州中央銀行(ECB)の 利下げ観測を背景に、ユーロの需要が後退した。

ユーロは円に対して2週間ぶりの大幅下落。ギリシャのパパン ドレウ首相は欧州連合(EU)による救済計画について、国民投票 で是非を問うと発表。これを手掛かりにユーロは売られた。投票で 否決されれば、同国はデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある。 その後、国民投票は「基本的に計画倒れ」となっているとのギリシ ャ政府当局者の見解が報じられると、ユーロはそれまでの下げを縮 小した。ドルと円は上昇。中国の製造業購買担当者指数(PMI) が10月に低下したことが背景。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのストラテジスト、 ブライアン・キム氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は、 「国民投票を実施する意図は理解不能だ。これにより今後の不透明 感が一段と増す」とし、「現時点で不透明感が出るのは好ましくな い。全面的にリスク回避傾向が強まりドルには追い風となっている」 と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前日 比1.1%安の1ユーロ=1.3703ドル。一時1.8%安の1.3609 ドルと、10月12日以来の水準に下げる場面も見られた。円に対し ては0.9%安の1ユーロ=107円39銭。一時は1.7%下落し、日 中取引としては10月17日以来の下落率となった。ドルは対円で

0.3%高の1ドル=78円37銭。前日は79円53銭と8月4日以 来の高値に上昇する場面もあった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は前日比1.1%高の77.337と、3営業日続伸となった。

ボラティリティ上昇

JPモルガンチェース・インデックスによると、主要7カ国通 貨を対象としたインプライド・ボラティリティ(予想変動率)は一 時9.2%上げて13.5%と、8月8日以来の上昇率となった。

安全志向が高まり、高利回り資産は下落した。S&P500種株 価指数は一時3%下落した。

与党・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)当局者がパパン ドレウ首相の国民投票計画は「基本的に計画倒れ」となっていると の見解を示したとダウ・ジョーンズ通信(DJ)が報じたことを受 け、株式相場が下げ渋り、ユーロはドルと円に対する下げを縮小し た。

ギリシャ国民投票

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は、「報道を受け て損失を幾分取り戻したが、まだ状況は厳しい」とし、「欧州情勢 はまだリスク意欲を押しやっている」と述べた。

欧州首脳は先週、救済基金の1兆ユーロ(約107兆円)規模 への拡大と域内銀行の資本増強で合意。保有ギリシャ債の損失負担 を50%とすることで民間銀行を説得した。

ドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領は1日、ギ リシャ問題で緊急会談し、先週ブリュッセルで議論した対策パッケ ージの実施を欧州各国に呼びかけた。サルコジ大統領は記者団に対 し、救済策はギリシャ問題の唯一の解決策だと言明した。

ドルは主要16通貨全てに対して上昇。中国物流購買連合会と 国家統計局が1日発表した10月の製造業購買担当者指数(PMI、 季節調整済み)は50.4と、9月の51.2から低下。ブルームバー グ・ニュースが調査したエコノミスト予想を下回った。

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