11月1日の欧州マーケットサマリー:株安、ギリシャが国民投票計画

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3734 1.3858 ドル/円 78.33 78.17 ユーロ/円 107.58 108.33

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 235.06 -8.42 -3.5% 英FT100 5,421.57 -122.65 -2.2% 独DAX 5,834.51 -306.83 -5.0% 仏CAC40 3,068.33 -174.51 -5.4%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .41% -.13 独国債10年物 1.77% -.26 英国債10年物 2.21% -.23

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,699.00 -23.00 -1.35% 原油 北海ブレント 107.74 -1.82 -1.66%

◎欧州株式市場

1日の欧州株式相場は続落し、ストックス欧州600指数は5週 間ぶり大幅安となった。ギリシャ政府が最新の同国救済パッケージを めぐる国民投票を計画したため、同国がデフォルト(債務不履行)に 陥るとの懸念が高まった。

銀行株が売られ、クレディ・スイス・グループやダンスケ銀行が 急落。市場予想を下回る決算が嫌気された。ギリシャ・ナショナル銀 行(NBG)は15%下げ1992年以来の安値を付けた。鉱山株も安 い。この日発表された中国の10月の製造業購買担当者指数(PMI) が2009年2月以来の低水準となったことが手掛かり。

ストックス欧州600指数は前日比3.5%安の235.06で終了。 9月22日以来最大の下げとなった。前日は2.2%値下がりしている。 ユーロ・ストックス50種株価指数が下落した場合の保険として使わ れるオプションの費用に連動するVストックス指数は22%上げ

42.96と、8月18日以来最大の上昇を示した。

バークレイズ(ロンドン)の株式ストラテジスト、エドムンド・ シング氏は「先週のユーロ圏首脳会議を受け市場は陶酔感に酔ってい たところ、冷水を浴びせられた。一段の不透明感が生まれた」と指摘。 その上で、「要するに細かいことがどれほど重要かということが浮き 彫りにされた。市場が想定するほどひどい状況ではなく、無条件反射 的な側面が強い。国民投票がいつ実施されるのかもまだ分からない」 と付け加えた。

この日の西欧市場では、取引が行われた全16カ国中、アイスラ ンドを除く15カ国で主要株価指数が少なくとも2%は下げる事態と なった。

ギリシャのパパンドレウ首相は10月31日、ユーロ圏が先週決 定した最新の救済パッケージの是非を問う国民投票を実施すると発表。 不意をつかれた格好のドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大 統領は2日、仏カンヌで会談を予定。同地では3日から20カ国・地 域(G20)首脳会議が開催される。

クレディ・スイスは8.2%安の23.50スイス・フランと8月以 来の大幅下落。ダンスケ銀は6.8%値下がりの69.45クローネ。欧 州銀行株指数は6.2%下落と、8月18日以来の大幅安。NBGの終 値は1.47ユーロ。鉱山株ではスイスのエクストラータが6.6%下 げ976.1フラン。最大手のBHPビリトンは2.7%安の1915ペ ンス。

◎欧州債券市場

1日の欧州債市場では、イタリアを中心に高債務国の国債が下落。 ギリシャが同国向け救済策の是非を問う国民投票を実施する計画を明 らかにしたことを背景に、域内の金融混乱がさらに悪化するとの懸念 が強まった。

イタリアとフランスの10年債のドイツ10年債に対する利回り 上乗せ幅(スプレッド)は過去最大に拡大した。ドイツ債利回りは過 去最大の下げを記録。域内で最も安全とされる同国債に安全を求める 動きが強まり、ユーロ圏の中で最良のパフォーマンスを示した。

ギリシャ2年債利回りは87.28%まで上げ、過去最高を付けた。 ギリシャの与党議員は、パパンドレウ首相に辞任を要求した。

スタンダード・バンクのG10通貨調査責任者、スティーブ・バ ロー氏(ロンドン在勤)はブルームバーグラジオとのインタビューで、 ギリシャの「国民投票を控えて利回りがこのように上昇し続けた場合、 市場のメルトダウンが現実化するだろう」と語った。「イタリアが注 目材料だ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時59分現在、イタリア10年債利回りは前 日比10べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

6.19%。一時は6.34%まで上げた。同国債(表面利率4.75%、 2021年9月償還)価格は0.650下げ90.14。独10年債とのスプ レッドは455bpと、ユーロ導入以後の最大を記録。

ギリシャのパパンドレウ首相が10月31日に国民投票と議会で の信任投票を呼び掛けたことから、欧州の救済策が頓挫し、ギリシャ がデフォルト(債務不履行)に陥るとの見方が高まった。さらに、ギ リシャ国営のアテネ通信社(ANA)によると、与党の幹部議員6人 は首相に辞任を要求した。

ギリシャ2年債の利回りは954bp上昇し87.28%、価格(額 面100)は35.38に落ち込んだ。利回りは一時88.81%に達し、 過去最高を更新した。

一方、独10年債利回りは27bp下げ1.75%。過去最大とな る29bp低下する場面もあった。2営業日下げ幅はブルームバーグ がデータ収集を開始した1992年以降で最大。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、ドイツ債の年初来のリターン(投資収益率) は7.1%。これに対しイタリア債はマイナス4.9%、スペイン債は プラス3.4%となっている。

◎英国債市場

1日の英国債相場は上昇。2年債と10年債の利回りはともに過 去最低を記録した。ギリシャのパパンドレウ首相が同国向け救済策の 是非を問う国民投票のほか、信任投票を実施する計画を明らかにした ことが背景。

10年債利回りは2営業日で42ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下し、2日間の下げとしては2009年3月以降の最 大となった。国民投票で反対多数となればギリシャがデフォルト(債 務不履行)に追い込まれるとの懸念から、比較的安全とされる英国債 の需要が高まった。

この日発表された7-9月(第3四半期)の英国内総生産(GD P)は市場予想を上回るプラス成長となったものの、国債相場にさほ ど影響しなかった。

エボリューション・セキュリティーズ(ロンドン)の債券アナ リスト、エリザベス・アフセス氏は「ギリシャの国民投票が影響した」 と述べ、ユーロ圏をめぐる「問題とは一線を画すため、英国債は恩恵 を受ける。利回りは目先、一段と低下する可能性がある」と続けた。

英10年債利回りはロンドン時間午後4時1分現在、前日比25 bp低下の2.19%。一時は2.17%まで下げ、ブルームバーグがデ ータ収集を開始した1992年以来の最低を付けた。同国債(表面利 率3.75%、2021年9月償還)価格はこの日、2.355上げて

113.790。

2年債利回りは過去最低となる0.435%を付けた後、2bp低 下の0.51%となった。30年債利回りも19bp下げて3.20%と、 これまでの最低を更新する場面もあった。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、英国債の年初来のリターン(投資収益率) は12%。これに対しドイツ国債は7.1%、米国債は8.5%となっ ている。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007  schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE