NY外為:円が3年ぶり大幅安、介入受け-ドルは逃避需要で上昇

ニューヨーク外国為替市場で は、円が対ドルで2008年以来の大幅下落。円が戦後最高値を更新し 輸出企業の業績悪化が懸念される中、日本当局は日本時間31日の外 国為替市場で今年3度目となる円売り介入に踏み切った。

ドルは主要取引通貨の全てに対して上昇。米先物ブローカーのM Fグローバル・ホールディングスが欧州ソブリン債投資の影響で破産 法適用の申請に至ったことを受け、株式相場が下落。逃避需要が高ま りドルが買われた。安住淳財務相の指示による円売り介入を受け、円 は主要取引通貨の全てに対して下落した。

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者、アラン・ラス キン氏(ニューヨーク在勤)は、「介入規模が極めて大規模なのは間 違いない」と指摘しつつも、「その効果は徐々に薄れてきている。1 日限りの騒ぎに終わるのだろうか」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時04分現在、円は対ドルで前週末比 3%安の1ドル=78円18銭。日本時間では一時、75円35銭と戦 後最高値を更新した。10月に入りこれまでで円は1.4%下落してい る。この日はユーロに対して前週末比0.9%下げて1ユーロ=108 円24銭となっている。オーストラリア・ドルに対しては1.6%安の 1豪ドル=82円41銭。ユーロは対ドルで2.1%下落して1ユーロ =1.3851ドル。月初来の上昇率は3.5%に縮小した。スイス・フラ ンはユーロに対し0.6%上げて1ユーロ=1.2145フラン。

円は介入を受けて下げ、一時は4%を超える下落率となった。日 中取引ベースでは6.1%安を記録した2008年10月28日以来、最 大の下落となった。日銀はその3日後に政策金利を引き下げた。

MFグローバル

事情に詳しい関係者1人によると、ジョン・コーザイン氏率いる 米先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスは経営破綻を 回避するための身売りも含め、同社取締役会が選択肢の検討に週末を 費やした。ニューヨーク連銀は31日、MFグローバルとの新規の取 引を停止した。ニューヨーク連銀は、プライマリーディーラー(政府 証券公認ディーラー)としての責任遂行能力を証明できるまで同社と の新規取引を停止するとの声明をウェブサイトに掲載した。

安住財務相は納得いくまで介入を続けると発言。日本当局が前回 介入したのは今年8月で、月間としては2004年3月以来の規模とな る4兆5100億円の円売りを実施した。

大胆な措置

安住財務相は当局が単独介入を実施した後の記者会見で、市場の 投機的な動きに対しては大胆な措置を取ると繰り返し警告してきたこ とを強調。東日本大震災が発生した今年3月、主要7カ国(G7)は 約10年ぶりに円売り協調介入を実施した。

円とフランは今年に入り過去最高値を更新。米欧の財政危機を背 景に、投資家の逃避需要が膨らんだ。スイス国立銀行(SNB、中央 銀行)は9月6日、対ユーロで1ユーロ=1.20フランの上限を設定。 それ以降フランは下落している。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブ リアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「円が最高値を更新し始めて以来、 常に介入の可能性はあった」と指摘。「既に一部で買い戻しが起こっ ており、地合いは円売りより円買いに強く傾いている」と述べた。

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