パレスチナのユネスコ正式加盟、賛成多数で可決-米国は拠出拒否も

国連教育科学文化機関(ユネ スコ)は31日、パレスチナの正式加盟を圧倒的多数で承認した。パ レスチナ加盟に反対を表明している米国からの拠出金が途絶える可 能性がある。

ユネスコが本部パリで開いた総会での採決は賛成107に対して、 反対は14、棄権したのは52カ国だった。パレスチナは195番目 の加盟国となった。

パレスチナのユネスコ加盟が承認されたことから、米国がユネ スコ予算の22%に相当する年間およそ8000万ドル(約62億 4000万円)の拠出金を凍結する可能性が高まった。

米下院歳出委員会で委員長を務めるケイ・グレンジャー議員 (共和、テキサス州)は今月5日の声明で、「米国は国内法により、 パレスチナ解放機構(PLO)に加盟国としての地位を与えた国連 や国連機関に対する資金拠出が禁じられている」と警告していた。

中東和平交渉が行き詰る中、パレスチナは国連加盟のほか、世 界貿易機関(WTO)や欧州評議会などの国際機関での地位向上を 目指している。

米国はこうした動きについて、和平交渉への復帰を妨げるもの として反対する立場を示し、国連安保理での国連正式加盟をめぐる いかなる採決に対しても拒否権を発動すると表明している。

安保理でのパレスチナ加盟をめぐる採決は、専門家による評価 に関する最終報告の審議が行われる11月11日にも諮られる公算だ。 パレスチナ当局者は、少なくとも8カ国が賛成を投じる意向を示し たと指摘。加盟には9カ国の賛成が必要とされている。

パレスチナは安保理を回避し、国連総会で非加盟のオブザーバ ー資格を現在の「組織」から「国家」へ格上げすることを試みる可 能性もある。米国が拒否権を発動できない国連総会では、可決に必 要な3分の2を超える得票を確保できると見込んでいる。