G20:システム上重要な銀行は29行、サミット後に公表へ-独当局者

【記者:Tony Czuczka】

10月31日(ブルームバーグ):11月3、4両日にフランスの カンヌで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議は、世界の大 銀行29行に資本上積みを求めると、ドイツ政府の当局者が明らかに した。

システム上重要とされ資本上積み要請の対象となる銀行名はサミ ット後に公表されるという。当局者が31日、ベルリンで記者団に述 べた。交渉内容は非公開だとして匿名を条件に発言した。銀行名も挙 げなかった。

G20各国政府は先に、最大で50行を世界経済にとってシステ ム上重要な銀行に指定し資本上積みを求めることを検討した。当局者 2人が16日に明らかにしていた。米JPモルガン・チェースのジェ イミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)やバンク・オブ・アメリ カ(BOA)のブライアン・モイニハンCEOなどは新資本基準が世 界経済の回復を妨げると主張している。

ドイツの当局者によると、G20首脳らは監督強化に加え、金融 システムへの衝撃を避けながらそのような銀行の再編や閉鎖を可能に する方法を協議する。システム上重要な保険会社も今後、指定すると いう。

バーゼル銀行監督委員会がまとめた資本上積み基準を2016年 から段階的に導入し2019年に新基準を完全に満たすことが目標だ という。同委員会が昨年設定した引き上げ後の中核的自己資本比率の 最低基準への上積み幅は1-2.5ポイント。

バーゼル委と金融安定化理事会(FSB)はG20サミットで、 システム上重要な銀行への規制に関する包括案を提出する。

FSB権限拡大も

ドイツの当局者によると、G20首脳らは金融市場改革が主要議 題の1つであるサミットで、FSBの権限拡大に合意する可能性があ る。

そのほか、ドイツはヘッジファンド規制を求めるほか、金融取引 税をあらためて提案するが、G20が世界一律の金融取引税に合意す ることはないとの認識だという。

また、ドイツ政府は世界の通貨システムの弱点と緊張を認識して いるものの、G20サミットで新たなブレトンウッズ協定が必要とは 考えていないとしている。

首脳らは食糧安保問題や商品についても話し合うほか、「ウォー ル街を占拠せよ」と銘打ち、ロンドンやフランクフルトにも広がった 運動も取り上げる公算だと当局者は述べた。

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