OECD:米・ユーロ圏の成長率予想下げ-G20は「断固たる行動」を

経済協力開発機構(OEC D)は20カ国・地域(G20)の政府と中央銀行に対し、信頼回復 に向けた「断固たる行動」を取るよう促した。OECDは米国とユー ロ圏の今年と来年の成長率予想を下方修正した。

OECDは31日公表した報告で、米国の今年と来年の成長率を それぞれ1.7%および1.8%と予想。5月時点の予想のそれぞれ

2.6%と3.1%から下方修正した。ユーロ圏については今年1.6%、 来年0.3%成長を予想。従来予想は両年とも2%成長だった。

報告は11月3、4両日にフランスのカンヌで開催されるG20 首脳会議(サミット)の課題を浮き彫りにした。首脳らは世界経済の 減速と欧州債務危機への協調した対応を模索する。OECDはこの日 の報告で、政策対応の不備が成長の足かせとなったと指摘した。

OECDはG20首脳らに対し、「現在の景気の弱さの多くの部 分は、適切な対応を打ち出す政策当局の能力への信頼が全体的に失わ れたことに起因している」と指摘。G20が「信頼回復のため断固た る行動」を取るべきだと論じ、「包括的な対応策が取られれば、成長 は予想よりも改善が見込まれる」との見解を示した。

また、先進国・地域の中央銀行は政策金利を据え置くか、「可能 な場合は」引き下げるべきだとの見解を示した。G20全体での成長 率は今年が3.9%、来年が3.8%と予想した。

鍵はユーロ圏に

世界経済の成長はユーロ圏の危機解決にかかっている。欧州首脳 らは27日に救済基金の拡大やギリシャ債務減免で合意。OECDは この日の報告で同首脳らに計画を「迅速かつ強力に」実行に移すこと を促した。実践がなければ成長見通しは「より暗くなる」と警告した。

グリア事務総長はパリでのインタビューで、解決策を「採択する だけではなく実践しなければならない」と述べた。また、欧州中央銀 行(ECB)が利下げによって景気を支えるべきだとの見解も示した。

OECDはこの日、2013年の成長率予想を初めて示した。G 20全体は4.6%、米国は2.5%、ユーロ圏は1.5%、日本も

1.5%の見通しで、中国は9.5%を見込むという。

また、同年の政府債務については米国が国内総生産(GDP)の

108.7%、ユーロ圏は97.6%、日本が227.6%と予想した。