欧州債:イタリアなど高債務国債が下落-危機対応策に懐疑的な見方

31日の欧州債市場では、イタ リアを中心に高債務国の国債が下落。ユーロ圏が先週の首脳会議で合 意した危機対応策では域内債務危機の拡大を阻止できないとの懸念が 広がった。

イタリア5年債利回りはユーロが導入された1999年以後の最高 に達した。ベルルスコーニ伊首相が財政赤字削減を達成できないとの 観測が高まっている。スペイン10年債利回りは12週ぶり高水準と なった。中国の新華社通信が、同国は欧州の「救世主」の役割を果た すことはできないとの見解を示したことが手掛かり。ベルギー債も売 られた。同国はこの日に国債入札を実施した。

一方、ドイツ国債は上昇。米ブローカー・ディーラーの持ち株会 社、MFグローバル・ホールディングスがこの日に米連邦破産法11 条の適用を申請したことが買い材料。

ラボバンク・インターナショナルのシニア債券ストラテジスト、 リチャード・マクガイアー氏は「ユーロ圏債務危機の解決に向けた最 新の取り決めは壮大だが、詳細が欠けている」と指摘。「イタリア国 債利回りは、首脳会議が危機を収束させるとは市場が信頼していない ことを物語っている。救済対象が広がる恐れを市場は感じており、イ タリアが次の対象国になるとみられている」と続けた。

ロンドン時間午後4時4分現在、イタリア5年債利回りは前週末 比16べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の5.91%。 一時は5.99%まで上げ、1997年9月以来の最高を付けた。同国債 (表面利率4.75%、2016年9月償還)価格は0.635下げ

95.490。2年債利回りは33bp上昇し5.08%と、2000年以降 の高水準に達する場面が見られた。

欧州首脳会議は27日未明、域内の救済基金拡充と銀行の資本強 化、ギリシャ債を保有する銀行の損失負担を50%とすることで合意 した。

こうした取り組みもイタリア国債の下落食い止めにはつながって いない。同国の10年債利回りは28日に15bp上昇。この日は8b p上げ6.10%となった。スペイン10年債利回りは3bp上昇し

5.54%、ベルギー10年債利回りは8bp上げて4.38%。

一方、ドイツ10年債利回りは前週末比14bp下げ2.03%と なった。