首相:投機的・無秩序な動きに万全対応、市場を注視-為替介入で

野田佳彦首相は31日午後の衆院本 会議で、外国為替相場について、一方的に偏った円高が続いていると 指摘し、投機的・無秩序な動きへの対応に万全を期すために政府・日 銀が同日に円売り・ドル買いの市場介入を開始したと説明した。引き 続き今後の為替市場の動向を注視するとも語った。民主党の前原誠司 政調会長の代表質問に対する答弁。

首相は円高が進んでいた為替相場に関して「一方的に偏った円高 の動きが続いている。最近では短時間に急激な変動が生じ、円高が急 速に進む局面が見られた」と指摘。その上で、「投機的な動き、無秩序 な動きへの対応に万全を期し、日本経済の下振れリスクを具現化させ ないため、本日午前中に為替介入を開始した。引き続き今後の為替市 場の動向を注視する」と語った。

また、21日に閣議決定した「円高への総合的対応策」に基づき、 「日本銀行とも連携して、あらゆる政策手段を講じる」との決意をあ らためて示した。

実施前に総選挙-消費税率上げ

前原氏に先立ち、質問に立った自民党の谷垣禎一総裁は社会保障 と税の一体改革や東日本大震災からの復興財源、外国人からの献金問 題などについて首相の見解をただした。

首相は2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上 げるとの政府方針を法案化するにあたり、「具体的な税率の引き上げ時 期などについては政府・与党内の議論、与野党協議などを踏まえ、改 革の具体化を図る中で決定したい」と言明。「実施をする前には総選挙 で民意を問うべきものと考えている」と述べた。

政府が10年を基本としている復興債の償還期間の大幅延長に関し ては、「長い償還期間を設定すれば若い世代は負担し続ける一方、高齢 世代は短い期間しか負担を負わないことになる」と否定的な見解を強 調。今後の与野党協議に関しては「今を生きる世代全体で連帯して負 担を分かち合うという基本的考え方を踏まえて期間を設定しているが、 野党の意見も真摯(しんし)に聞きながら柔軟に対応したい」と語っ た。

一方、首相は外国人から自身への献金をめぐり、専門家による調 査の結果、2人から計約47万円を受けていたことが分かり、26日に返 金したことを明らかにした。首相は「日本人名での寄付であり、会計 担当者も外国籍の人と気が付かなかった。私自身も2人が外国籍であ ることは全く知らなかった」と釈明した。