円売り介入、イベント前で意表突くタイミング-クレディS証・深谷氏

クレディ・スイス証券外国為替 調査部の深谷幸司チーフ通貨ストラテジストは、政府と日本銀行がこの 日に実施した円売り・ドル買い介入について、米連邦公開市場委員会 (FOMC)や20カ国・地域(G20)首脳会議などのイベントを週内 に控えて意表を突くタイミングだとした上で、欧州問題も落ち着いてお り、円買い持ち高が積み上がっている状況の中、円安方向への追い風効 果が期待できるとみている。

ドル・円相場は週明けの日本時間早朝に一時1ドル=75円35銭 と、戦後の円最高値を更新。その後は75円台後半に値を戻して推移し ていたが、午前10時半前から急速にドル高・円安が進み、一時は79 円50銭と、8月4日以来の水準まで円が水準を切り下げた。

深谷氏は、欧州の問題が収まって、米国の経済指標もそれなりにし っかりしており、市場のリスク回避姿勢が緩和する方向に動いている中 で、今回の介入は「フォローの風」になったと説明。さらに、円買いポ ジションが積み上がって一段の円買いが難しい面もあり、「タイミング としてはよかった」とし、押し上げなくても「割と効く」可能性がある と予想している。

また、深谷氏は、ドルの上値では、輸出企業のドル売りも観測され 、80円台までの回復は中々難しい面もあるが、ドル・円の水準を押し 下げるほどではないと指摘。今回の介入によって少なくとも76円や 77円でドルの下値が堅くなったとみている。