危機打開の財源確保で苦慮する欧州-G20が首脳会議前に詳細案を要求

欧州各国は今週フランスのカンヌ で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議で、欧州の新たな包括的 危機対策への当初の称賛を実際の金融支援に結び付けようとしている が、積極的な支援姿勢が得られず早くも苦慮している。

欧州首脳が世界成長への最大の脅威となっている債務危機の打開 を図り、救済基金の実質的な融資能力を1兆ユーロ(約110兆円)に 引き上げるほか、域外からの支援を求めると公約した約1週間後の11 月3、4の両日、G20首脳は会議を開く。

欧州首脳会議直後に中国の支援や国際通貨基金(IMF)の協力 を求めたものの、G20各国・地域は計画の一層の詳細を示すよう求め ており、現金拠出の確約を得るのは困難な状況だ。しかし、その一方 でブラジル政府当局者が、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国 とともに新興5カ国(BRICS)で支援を行う可能性について協議 していると発言するという欧州にとって心強い情報もある。

元IMFエコノミストで、現在はブルッキングス研究所の上級研 究員を務めるエスワール・プラサド氏は、「欧州首脳が極めて迅速に これらの細部を詰められなければ、欧州以外のG20諸国・地域は首脳 会議への参加に熱意を持てないだろう」と指摘した。

欧州首脳会議への世界各国の反応はおおむね条件付きの称賛だっ た。オバマ米大統領は、欧州がまとめた包括案について世界的不況を 回避するための「重要な基盤」と指摘。「計画が全面的に進展し迅速 に実行」されるべきだと述べた。カナダのハーパー首相とキャメロン 英首相も同様な立場を示した。

中国の朱光耀財政次官は、同国政府も欧州の計画の細部を知りた いと考えていると発言した。事情に詳しい関係者は、日本は欧州基金 の能力拡充を支持する計画であり、やはり詳細な情報を待っていると 語った。

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