銀行融資枠23か月ぶり増も、利用は1割減-欧州危機で流動性を確保

日本銀行が31日発表した民間銀行 の9月末のコミットメントライン(融資枠)契約額は、前年同月比0.1% 増の23兆9162億円と23カ月ぶりにプラスに転じた。しかし、実際の 利用額は同約1割減少しており、欧州債務問題などに対応し、手元流動 性の確保を優先する企業の姿が浮き彫りになった。

日銀の公表資料によると、融資枠は増えたものの、9月末の利用残 高は前年同期比8.6%減の2兆4031億円と28カ月連続で減少している。 米格付け会社ムーディーズの松本康宏シニアアナリストは「企業の資金 需要が増えたというより、欧州債務危機に対し、万が一のために流動性 保つためコミットメントラインを増やした」とみている。

全国銀行協会が同日発表したシンジケートローン(協調融資)によ るコミットメントライン契約枠は前年比2.2%増の19兆526億円と2年 ぶりに増加した。利用額は発表していない。これとは別に全銀協が発表 した9月末時点の協調融資による貸出残高は同1.5%減少して37兆 8198億円となった。

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