【ECB要人発言録】景気見通しに著しい下振れリスク-ドラギ氏

10月24日から30日までの欧州中 央銀行(ECB)要人らの主な発言は次の通り(記事全文は発言者の 氏名をクリックしてください)。

<10月30日> トリシェ総裁(独紙ビルトのインタビューで):今後10年間、インフ レ率は極めて低い水準となるだろう。現在の見通しでは1.8%前後と なろう。これはユーロ圏で物価安定が広がることを意味する。

<10月29日> トリシェ総裁(仏紙ルモンドに):ドラギ次期総裁はECBの債券購入 方針の変更を示唆するようなことは何も言っていない。ECB理事会 が以前述べたことを繰り返したにすぎない。

トリシェ総裁(独紙ビルトのインタビューで):ユーロ圏の高債務国の 国債購入や銀行への流動性供給といった追加の非伝統的措置の可能性 を排除しない。ただ、こうした措置は最大級規模の世界危機といった 特殊な状況下でのみ正当化される。

<10月28日> クノット・オランダ中銀総裁(講演で):ユーロ圏諸国の国債を購入す ることはECBにとってリスクを伴うため、必要以上に継続するべき ではない。緊張下にある市場で債券を買うことは、ユーロシステムの バランスシートへの金融リスクを意味する。

<10月27日> ノボトニー・オーストリア中銀総裁(ORFとのインタビューで):欧 州銀行監督機構(EBA)がより厳格な規制を導入するのに対応し、 銀行が資本増強を行う必要があることは、当然ながら信用収縮のリス クを伴う。

バイトマン独連銀総裁(ミュンヘンで講演):協議されているレバレッ ジの手法はその構造が今回の危機を引き起こしたものに似ている。脅 威にさらされているユーロ加盟国に提供されるすべての支援は、融資 という方式のみであるべきだ。こうした背景から、私は新しい手法に ついて懸念している

<10月26日> シュタルクECB理事:(ドイツのドルトムントで開かれた行事で)政 策金利が長期間にわたって、異例の低水準で維持されている間に新た な資産価格バブルが形成される恐れがある。

ドラギ次期ECB総裁(ローマで講演):不透明感が強い状況下で、成 長見通しが弱まるリスクが著しい。

トリシェ総裁(独紙ハンデルスブラットに寄稿):われわれの合意はま だこの水準を満たしていない。原理原則を擁護し盛り立てていくには、 それに沿った政策が必要だ。

<10月25日> ビニスマギ理事(フランクフルトで講演):ユーロ圏の各国政府は市場 から直接的に資金を自己調達する必要がある。これは健全かつ堅固な 措置だ。金融政策による資金調達やこうした措置で財政問題を解決す るリスクを回避できるためだ。

<10月24日> トリシェ総裁(ベルリンで講演):欧州財務省の検討がそれほど思い切 ったものではなく、むしろそのような機関創設を協議しないことの方 が大胆だという見方が強まっているようだ。

各国首脳はEUレベルでの経済統治を強化するための条約改正を呼び 掛けているほか、ユーロ圏の住民からは金融セクターの監視強化を求 める声が聞かれる。また、20カ国・地域(G20)のパートナーらは欧 州の個別国ではなく欧州全体としての解決策を要求している。

メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁(スイスのモントルーで講演):純 粋に自発的とは言えない債務再編や強制的な要素を含む債務再編は避 けるべきであり、クレジットイベント(信用事由)や選択的デフォル ト(債務不履行)、あるいはデフォルトを回避するのが望ましい。

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