欧州債(28日):イタリア国債が入札不調で下落、ドイツ債は反発

28日の欧州債市場ではイタリ ア債が下落。2年債利回りは6週間ぶりの大幅上昇となった。この日 実施された同国債の入札では借り入れコストが膨らみ、債務危機を食 い止めるには欧州首脳らの行動は十分ではないとの懸念が強まった。

スペインやフランスの国債も下落。イタリア政府は入札で、79 億3000万ユーロ(約8500億円)相当の債券を発行。調達目標上限 の85億ユーロに達しなかった。流通市場では欧州中央銀行(ECB) による購入にもかかわらず、同国10年債の利回りは今週初めて6% を突破した。ドイツ国債は上昇。欧州株やユーロが下落し、安全資産 を求める動きが強まったためだ。

バイエルン州立銀行のシニア債券ストラテジスト、マリウス・ダ ハイム氏(ミュンヘン在勤)は「欧州首脳会議はイタリアの問題解決 策を打ち出してはいない」と指摘。イタリアが債券市場で調達できな い場合、ユーロ圏救済基金は「同国が必要とする資金規模をカバーす るには小さ過ぎるだろう」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時23分現在、イタリア2年債利回りは前日 比30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し4.73%。 一時は上げ幅が31bpとなり、9月12日以来の最大を記録した。 同国債(表面利率4.5%、2013年9月償還)の価格は0.485下げ

99.295。10年債利回りは15bp上げて6.02%に達し、21日以来 で初めて6%を上回った。

10年物のスペイン債利回りは17bp上昇し5.50%。仏10年 債利回りは5bp上げ3.17%。

この日のイタリア入札は27日にようやく終わった欧州首脳らの 討議後、投資家の反応を量る最初の試金石だった。ブリュッセルでの 欧州首脳会議は欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の拡充と銀 行の資本増強、ギリシャ債保有の民間投資家の損失負担を50%とす ることで合意した。イタリアの入札で30億8000万ユーロの2014 年償還債の利回りは4.93%と、前回入札時(9月29日)の

4.68%を上回った。17年と19年、22年償還債も発行された。

独2年債利回りは3bp下げ0.63%。一時は13日以来の高水 準である0.72%を付けていた。10年債利回りは1bp低下の

2.20%。

匿名の関係者2人によれば、ECBはこの日、イタリアとスペイ ン国債を購入した。ECB報道官は電話取材にコメントを控えた。