CMBS情報開示基準の作成検討、不動産金融を活性化-証券関係団体

内外の証券会社や格付け会社で構成 する商業用不動産ファイナンス協議会(CREFC)は、日本の商業用 不動産担保証券(CMBS)に関する情報開示基準を設ける方向だ。商 品に関するリスクなどを適切に開示して、リーマンショック以降低迷し ている日本のCMBS市場に投資家の資金を呼び込む狙いだ。

任意団体であるCREFC日本支部の共同代表を務めるドイツ銀 行東京支店の植山時男不動産ファイナンス部長はインタビューで、「こ れまで金融機関ごとに違っていたCMBSの仕組みや情報開示に関し て『業界標準』を設けることは投資意欲の喚起につながる」と指摘。早 ければ年内にも開示基準などをまとめる可能性があると述べた。

日本のCMBS市場は外資系主導で2006-07年に急拡大したが、 商品リスクの開示が不十分で広がった米サブプライムローン問題やリ ーマン・ブラザーズの破綻などを受け急速に冷え込んだ。不動産証券化 協会によると日本のCMBS発行額は07年度の2兆2270億円のピーク から10年度は655億円と99年度以来最低となった。

また、グループの証券会社がCREFCの会員であるオリックス・ サービサーの石鍋清和部長も情報開示基準作りの必要性を強調。その上 で「新しい基準ではCMBSを組成する場合、デフォルト後にアセット マネージャーの変更などで投資家の同意がスムーズにとれるような仕 組みを盛り込むよほうが良い」などと述べた。

CREFCでは、昨年のリポートで日本のCMBS市場の機能不全 が不動産市場の流動性を大幅に低下させた一因と分析。日本の不動産投 資市場はGDP比較で5%(09年12月時点)と米国の同25%と比べま だ小さく潜在成長力があると指摘した。CREFC会員はドイツ銀行、 JPモルガン証券や、新生証券、格付投資情報センターなど30数社。

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