10月27日の米国マーケットサマリー:株とユーロ大幅高、欧州合意

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4186 1.3906 ドル/円 75.92 76.18 ユーロ/円 107.70 105.93

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,208.48 +339.44 +2.9% S&P500種 1,284.58 +42.58 +3.4% ナスダック総合指数 2,738.63 +87.96 +3.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .31% +.02 米国債10年物 2.37% +.17 米国債30年物 3.43% +.21

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,747.70 +24.20 +1.40% 原油先物 (ドル/バレル) 93.86 +3.66 +4.06%

◎外国為替市場

27日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで上昇。 約1年ぶりの大幅高を記録した。欧州首脳らが欧州金融安定ファシリ ティー(EFSF)の融資能力拡大で合意に達し、ギリシャ債のヘア カット(債務減免)でも対策がまとまった。

円は対ドルで過去5日のうち4度目の最高値更新となった。日 本銀行が金融政策決定会合で追加金融緩和を決めたが、市場では円高 を抑制することは難しいとの見方が広がっている。ブラジル・レアル とオーストラリア・ドルは対ドルで上昇。7-9月(第3四半期)の 米経済成長率がここ1年で最も高い水準を記録し、ドルへの逃避需要 が減退した。

ゲイン・キャピタル傘下のオンライン為替取引会社FOREX ドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチーフスト ラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「欧州首脳は最低でも数カ月 の時間を稼いだ」と述べた。「欧州首脳会議前でもユーロには上昇圧 力がかかり、ドルは売り圧力を受けていただけでなく、リスク通貨も 上昇し、株も上げていた」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時50分現在、ユーロは対ドルで1ユ ーロ=1.4211ドル。一時は2.5%高の1.4247ドルと、9月6日 以来の高値に上昇する場面もあった。日中の上昇率としては2010年 7月以来で最大。ユーロは対円では2%上昇して1ユーロ=108円 44銭。円は対ドルで0.4%値上がりして1ドル=75円89銭。一 時は戦後最高値の75円66銭をつけた。

◎米国株式市場

米株式相場は大幅続伸。欧州連合(EU)首脳会議では救済基金 を1兆4000億ドルに拡充することで合意したほか、米国の実質国内 総生産(GDP)の伸びが加速したことが市場に追い風となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比3.4%高の1284.72。年初来の下げを埋め、8月1日 以降の最高値に達した。10月に入って以降、27日までに同指数は 14%上昇している。

マーケットフィールド・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のマイケル・ショール会長は、「欧州の解決策はどちらかというと草 案段階に近いが、市場にとってはタイミングが良かった」と指摘。 「市場が欲していた考え方は、欧州に解決を模索する機会を与え、恐 らく問題は解決して過去のものとなるだろうと期待することだった」 と述べた。

欧州の債務危機懸念を背景に、S&P500種は今月初めに年初来 安値を付けた。一時、4月に付けた年初来高値からの下落率があと 1%で20%に達するところまで迫り、弱気相場入り目前となってい た。

◎米国債市場

米国債相場は大幅安。この日の7年債入札(発行額290億ドル) で需要が2年ぶり低水準となったことを嫌気した。欧州首脳が域内の ソブリン債危機解決に向けた包括案で合意し、高利回り資産の需要が 高まったことも背景にある。

10年債利回りは一時、約2カ月ぶり高水準を付けた。欧州での 包括案合意で世界的な景気低迷が回避されるとの見方から株価が上昇 したことが手掛かり。7年債入札では投資家の需要を測る指標の応札 倍率が2.59倍と、2009年5月以来の低水準となった。最高落札利 回りは1.791%。前回の入札では過去最低の1.496%だった。

野村ホールディングス(HD)の金利戦略責任者、ジョージ・ゴ ンキャルベス氏は「市場では欧州をめぐる懸念が広がっていたが、現 在ではそれが解消されて高利回り証券を求める動きが広がっている。 これは米国債には下押し圧力となる」と説明した。

30年債利回りは一時、前日比23ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇して3.45%を付け、8月11日以来の大幅な 上げとなった。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニュ ーヨーク時間午後2時53分現在は22bp上昇の3.44%。同年債 (表面利率3.75%、2041年8月)価格は4 13/31下げて105 21/32。

10年債利回りは18bp上昇し2.39%。一時2.41%と8月9 日以来の高水準となった。既発7年債の利回りは15bp上げて

1.81%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。一時はオンス当たり1750ドル 台を回復した。ドルが下落したことで、代替資産としての金に買いが 入った。このままいけば週間では2009年1月以来の大幅高となる。

ドルは主要6通貨のバスケットに対して09年3月以来最大の下 落。欧州の首脳は域内救済基金の融資能力を拡大することに合意した。 金は年初から23%上昇している一方、ドルは5.1%下落している。 この日は産業用金属やエネルギー、穀物も値上がりした。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「欧州の行動を受け たドルの下落とインフレ懸念が金の買いを誘っている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比1.4%高の1オンス=1747.70ドルで終了。一時 は1751.30ドルと、先月23日以来の高値を付けた。週初からは

6.8%値上がりしている。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。約3カ月ぶりの高値となった。 米経済成長率がここ1年で最も高い伸びを示したことや、欧州の首脳 が域内債務危機封じ込めに向けた包括策で合意したことが背景。

米商務省が発表した第3四半期(7-9月)の実質国内総生産 (GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比年率2.5%増加し た。欧州首脳はギリシャ債務の民間投資家の損失負担を50%とし、 救済基金の実質的な融資能力を1兆ユーロに拡充することを決めた。

コンサルティング会社、プレステージ・エコノミクス(テキサス 州オースティン)のジェイソン・シェンカー社長は、「この2つのニ ュースが合わさって著しい楽観につながる可能性が高い」と指摘。 「最も重要なのは経済に対して一定の信頼感が回復したことだ」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比3.76ドル(4.17%)高の1バレル=93.96ドルで終了。終 値では8月1日以来の高値となった。年初からは2.8%値上がり。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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