米国債:30年債利回り、2カ月で最大の上昇-リスク選好高まる

米国債相場は大幅安。30年債 利回りは約2カ月で最大の上昇となった。欧州首脳が域内のソブリン 債危機解決に向けた包括案で合意し、高利回り資産を求める動きが高 まったことが背景にある。

この日実施された7年債入札(発行額290億ドル)では需要が 2年ぶり低水準となり、これに反応して米国債は下げを拡大した。10 年債利回りは一時、約2カ月ぶり高水準を付けた。欧州での包括案合 意で世界的な景気低迷が回避されるとの見方から株価が上昇したこと が手掛かり。

野村ホールディングス(HD)の金利戦略責任者、ジョージ・ゴ ンキャルベス氏は「市場では欧州をめぐる懸念が広がっていたが、現 在ではそれが解消されて高利回り証券を求める動きが広がっている。 これは米国債には下押し圧力となる」と説明した。

30年債利回りは一時、前日比23ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇して3.45%を付け、8月11日以来の大幅な 上げとなった。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニュ ーヨーク時間午後4時32分現在は21bp上昇の3.43%。同年債 (表面利率3.75%、2041年8月償還)価格は4 1/8下げて 105 30/32。

10年債利回りは17bp上昇し2.38%。一時2.41%と8月9 日以来の高水準となった。既発7年債の利回りは14bp上げて

1.80%。

米株式市場では、S&P500種株価指数が3.4%高となった。

米経済成長

7-9月(第3四半期)の米経済成長率は、ここ1年で最も高い 伸びを示した。これも手掛かりに米国債相場は下げた。

第3四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速 報値は前期比年率2.5%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミストの予想中央値と一致した。4-6月(第2四半期) は1.3%増だった。

FTNファイナンシャルの機関債調査責任者、ジム・ボーゲル氏 は「モメンタム(勢い)を一変させる材料だと市場が考えるようなニ ュースが出てきている」と指摘。「米金融当局が景気に関してそれほ ど懸念せず、当初考えていたよりももっと早く利上げに動くと市場は 確信しているように思われる」と述べた。

インフレ期待は2カ月ぶりの水準に高まった。消費者物価の予測 値を示す10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)との利回り 格差(ブレークイーブンレート)は一時2.19ポイントと、8月16 日以降で最大となった。

買い推奨

シティグループは3年債に買い推奨を出した。シティのストラテ ジスト、ブレット・ローズ氏は27日付の調査リポートで、「米連邦 公開市場委員会(FOMC)は長期間、政策金利を据え置く可能性が 高い」と予想。「このところの前向きなニュースにより、FOMCが 緩和策の解除に向けて動くことはなさそうだと当社は考えている」と 説明した。

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