ECBバイトマン氏:救済基金のレバレッジに関する提案を「懸念」

欧州中央銀行(ECB)政策 委員会のメンバーであるバイトマン独連銀総裁は、欧州救済基金の融 資能力をレバレッジを通じて拡大する提案に「懸念」を表明した。

バイトマン氏は27日、ミュンヘンでの講演で、「協議されてい るレバレッジの手法はその構造が今回の危機を引き起こしたものに似 ている」と発言。「脅威にさらされているユーロ加盟国に提供される すべての支援は、融資という方式のみであるべきだ」と述べた。

欧州の首脳はブリュッセルでの首脳会議で、救済基金である 4400億ユーロの欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の実質的 な融資能力を2つの手法で拡充することで一致した。EFSFはソブ リン債危機に陥ったギリシャやアイルランド、ポルトガルといった比 較的経済規模の小さい国を救済するために昨年設置されたが、ユーロ 圏第3位の経済国イタリアを守る能力は持ち合わせていない。

11月に詳細を詰めることになっている基金拡充の合意では、同 基金が債券発行の際に損失の一部を保証するほか、官民金融機関や投 資家からの外部資金を呼び込むための特別目的投資事業体(SPIV) を設立することになっている。

独連銀のスポークスマンはバイトマン氏のコメントについて、債 券発行の際のEFSF保証の一部方法について必ずしも同連銀が反対 していることを意味するのではないと述べた。この提案はドイツ政府 に支持されている。

ただ、バイトマン氏は、健全な財政政策への正しいインセンティ ブとなるようEFSFによる支援には受け取る側に厳格な条件を課す 必要があると指摘。同基金に関する計画はまだ具現化しつつある段階 であるが、融資以外の支援はEFSFの枠組みを超えているとし、レ バレッジを持たせることで損失のリスクも拡大すると説明。

「こうした背景から、私は新しい手法について懸念している」と 話した。