10月27日の欧州マーケットサマリー:銀行中心に株価高騰

欧州の為替・株式・債券・商品相 場

は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4190 1.3906 ドル/円 75.86 76.18 ユーロ/円 107.64 105.93

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 249.42 +8.62 +3.6% 英FT100 5,713.82 +160.58 +2.9% 独DAX 6,337.84 +321.77 +5.3% 仏CAC40 3,368.62 +199.00 +6.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .66% +.14 独国債10年物 2.21% +.17 英国債10年物 2.62% +.15

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,718.00 +3.00 +.17% 原油 北海ブレント 112.04 +3.13 +2.87%

◎欧州株式市場

27日の欧州株式相場は続伸。ストックス欧州600指数は12週 間ぶり高値に達した。欧州首脳がソブリン債危機を断ち切るため救済 基金の実質拡大で合意し、これを好感した。

欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の能力を1兆ユーロ (約107兆円)に拡充する合意を受け、フランスの銀行最大手BN Pパリバやドイツ同業最大手のドイツ銀行が大幅高。高級ブランド 「グッチ」などを傘下に置く仏PPRは5.4%の上昇。市場予想を 上回る第3四半期売上高が材料視された。

ストックス欧州600指数は前日比3.6%高の249.42で終了。 8月3日以来の高値となった。欧州債務危機への解決策で当局者が合 意するとの見方から、9月22日に付けた年初来安値から16%上昇 している。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のファンドマネジャー、ピエ ール・ムートン氏は「市場にはびこっていた恐怖感がいくらか取り除 かれた」と指摘。「欧州首脳が合意に達し、計画がまとまった。これ は金融株を上昇させるものだ。国有化の恐れがもはやないからだ。銀 行セクターに対する安堵(あんど)感がある」と説明した。

この日の西欧市場では、全18カ国で主要株価指数が上昇。欧州 首脳は危機を封じ込める対策を強化するよう求める世界からの圧力に 対応し、ギリシャ債を保有する民間投資家の損失負担を50%とした ほか、EFSFの実質拡大や銀行の資本増強などを決めた。

ストックス欧州600指数を構成する業種別指数で銀行株は

8.9%上昇と、2010年5月以来の大幅高。BNPは17%上げ

35.13ユーロ、ドイツ銀は15%高の32.80ユーロでそれぞれ終了。 PPRの終値は116.50ユーロ。

◎欧州債券市場

27日の欧州債市場ではドイツ国債が下落。同国の10年債利回り は11週間で最大の上げとなった。欧州首脳が域内のソブリン債危機 解決に向けた包括案で合意したことを背景に、域内で最も安全とされ るドイツ国債の需要が後退した。

ドイツ国債に対するスペインとイタリアの国債の利回り上乗せ幅 (スプレッド)は縮小した。合意には欧州の救済基金である欧州金融 安定ファシリティー(EFSF)の拡充やギリシャ債務の民間投資家 の損失負担を50%とすることなどが含まれる。クレジット・デフォ ルト・スワップ(CDS)市場では、欧州のソブリン債を保証するコ ストが低下し、ほぼ2カ月ぶりの低水準となった。

イタリア国債は続伸。欧州中央銀行(ECB)が同国債を 購入したもようであることが支援要因。この日の上昇で利回りは低下 したものの、前月末の水準を依然として上回っている。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)の債券ストラテジス ト、カーステン・リノウスキー氏は、「何らかの形で合意に達したこ とに対する市場の反応はポジティブだ」と述べ、「リスク意欲を増幅 させたため、ドイツ債利回りは上昇した」と続けた。

ロンドン時間午後4時44分現在、独10年債利回りは前日比17 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.21%。一時 は18bp上昇し、8月8日以降の最大となった。同国債(表面利率

2.25%、2021年9月償還)価格はこの日、1.5下げ100.380。 独2年債利回りは14bp上げ0.66%。

一方、スペイン10年債利回りは前日比15bp低下の5.33%。 8月2日には6.28%まで上げ、ユーロ導入以後の最高を記録した。 独10年債とのスプレッドは32bp縮小し312bp。イタリア10 年債利回りは5bp下げ5.88%。この結果、独10年債に対する上 乗せ利回り幅は367bpと、前日の389bpから縮まった。

◎英国債市場

27日の英国債相場は下落。10年債は3日ぶりに下げた。欧州首 脳が高債務国向けの救済策拡充で合意したことから、比較的安全とさ れる英国債の需要が後退した。

ブリュッセルで開催された26日の首脳会議で、各国首脳は合意 はソブリン債危機を収束する道筋を示す措置だと説明した。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツ(ロンドン)の外国 為替ストラテジスト、ジェニファー・ハウ氏は「欧州首脳会議の声明 が全体的なリスクテーク意識を支援した」と語った。

過去4日間で2回目となった首脳会議で欧州各国は、ギリシャを 発端とする危機がイタリアやスペインに波及するのを防ぐため、救済 基金の実質的な融資能力を1兆ユーロ(約106兆円)に拡充するほ か、ギリシャ債務の民間投資家の損失負担などで合意した。

10年債利回りは前日比15ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇の2.62%。2年債利回りは1bp上げ0.59%。7 bp上昇する場面もあった。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 小林 恭子 Kyoko Kobayashi +1-212-617-5230 kkobayashi39@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE