欧州債:ドイツ国債が大幅安、首脳会議合意で逃避需要が後退

27日の欧州債市場ではドイツ 国債が下落。同国の10年債利回りは11週間で最大の上げとなった。 欧州首脳が域内のソブリン債危機解決に向けた包括案で合意したこと を背景に、域内で最も安全とされるドイツ国債の需要が後退した。

ドイツ国債に対するスペインとイタリアの国債の利回り上乗せ幅 (スプレッド)は縮小した。合意には欧州の救済基金である欧州金融 安定ファシリティー(EFSF)の拡充やギリシャ債務の民間投資家 の損失負担を50%とすることなどが含まれる。クレジット・デフォ ルト・スワップ(CDS)市場では、欧州のソブリン債を保証するコ ストが低下し、ほぼ2カ月ぶりの低水準となった。

イタリア国債は続伸。欧州中央銀行(ECB)が同国債を 購入したもようであることが支援要因。この日の上昇で利回りは低下 したものの、前月末の水準を依然として上回っている。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)の債券ストラテジス ト、カーステン・リノウスキー氏は、「何らかの形で合意に達したこ とに対する市場の反応はポジティブだ」と述べ、「リスク意欲を増幅 させたため、ドイツ債利回りは上昇した」と続けた。

ロンドン時間午後4時44分現在、独10年債利回りは前日比17 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.21%。一時 は18bp上昇し、8月8日以降の最大となった。同国債(表面利率

2.25%、2021年9月償還)価格はこの日、1.5下げ100.380。 独2年債利回りは14bp上げ0.66%。

一方、スペイン10年債利回りは前日比15bp低下の5.33%。 8月2日には6.28%まで上げ、ユーロ導入以後の最高を記録した。 独10年債とのスプレッドは32bp縮小し312bp。イタリア10 年債利回りは5bp下げ5.88%。この結果、独10年債に対する上 乗せ利回り幅は367bpと、前日の389bpから縮まった。