米国株:大幅続伸、S&P500種は3.4%高-欧州危機対策を好感

米株式相場は大幅続伸。欧州連合 (EU)首脳会議では救済基金を1兆4000億ドルに拡充することで合 意したほか、米国の実質国内総生産(GDP)の伸びが加速したことが 市場に追い風となった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・チェースは大 幅高。欧州市場で銀行株が急伸した流れを引き継いだ。経済活動の指標 とみなされるダウ輸送株平均は5.2%上昇し、月間上昇率も20%に達 した。アルコアやゼネラル・エレクトリック(GE)を中心に、経済成 長と結びつきの強い企業銘柄が値を伸ばした。

S&P500種株価指数は前日比3.4%高の1284.59。年初来の下 げを埋め、8月1日以降の最高値に達した。10月に入って以降、27日 までに同指数は14%上昇している。ダウ工業株30種平均は339.51 ドル(2.9%)上げて12208.55ドル。小型株で構成するラッセル2000 指数は5.3%上昇。月間の上昇率は19%となった。米株式市場の推定 出来高は約119億株。過去3カ月間の平均取引量を29%上回った。

マーケットフィールド・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のマイケル・ショール会長は、「欧州の解決策はどちらかというと草 案段階に近いが、市場にとってはタイミングが良かった」と指摘。 「市場が欲していた考え方は、欧州に解決を模索する機会を与え、恐 らく問題は解決して過去のものとなるだろうと期待することだった」 と述べた。

欧州の債務危機懸念を背景に、S&P500種は今月初めに年初来 安値を付けた。一時、4月に付けた年初来高値からの下落率があと 1%で20%に達するところまで迫り、弱気相場入り目前となってい た。

危機対策で合意

この日は世界的に株価が上昇した。欧州指導者らは民間投資家のギ リシャ債損失負担を50%とすることで投資家を説得。ユーロ圏の救済 基金については1兆ユーロ規模への拡充を決めた。対策案には、国際通 貨基金(IMF)が大きな役割を果たすと思われる域内銀行の資本増強 や、一段の債務削減努力へ向けたイタリアの誓約が含まれる。また、欧 州中央銀行(ECB)による流通市場での国債購入継続が示唆された。

RBCキャピタル・マーケッツの機関投資担当チーフストラテジ スト、マイルズ・ザイブロック氏は27日のリポートで、「欧州での合 意によって、破滅的なシナリオは遠のいた。リスクスプレッドにはプ ラスに働く。取引総額も拡大するだろう」と分析。同氏は米国株の投 資判断を「マーケットウエート」に引き上げた。

米経済指標が追い風

S&P500種の金融株指数は6.2%上昇した。2年ぶり低水準 に下げた10月3日以降、同指数は25%上昇し強気相場入りした。 BOAは9.6%高の7.22ドル。JPモルガン・チェースは8.3%高 の37.02ドルでこの日の取引を終了した。

第3四半期の米GDP成長率が今年最も速いペースで拡大したこ とも、相場を押し上げる材料となった。個人消費や企業投資が寄与し た。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数は前週からやや 減少した。失業保険の継続受給者数は15日までの1週間で減少し、 3年ぶり低水準となった。一方、9月の米中古住宅販売成約指数は予 想に反して低下した。

経済成長と最も結びつきの強い企業銘柄で構成するモルガン・ス タンレー景気循環株指数は5.2%上昇。米国でアルミ生産最大手のア ルコアは9.5%高の11.34ドルと急伸。GEは6.2%上げて17.37 ドルで引けた。

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