任天堂:今期は初の赤字に、円高とソフト低調で-純損失200億円

任天堂は27日、今期(2012年3 月期)の連結純損益予想を200億円の赤字へと下方修正した。対ユーロ を中心とする想定以上の円高進行や、ゲームソフト販売の低調が理由。 赤字決算になれば、1981年に連結業績の公表を開始して以来、初めて となる。

修正後の純損益予想は、ブルームバーグ・データによるアナリスト 22人の事前予想平均である122億円の黒字を大幅に下回った。従来 350億円としていた営業利益予想も10億円まで減らした。市場予想平 均309億円にはほど遠い数字だ。

任天堂は7月に、2月末発売の携帯ゲーム最新作「ニンテンドー3 DS」の 販売減速で値下げに踏み切ることを理由として、今期の純利 益見通しを86年8月期(当時)以来、ほぼ四半世紀ぶりの低水準へと 減額。円高が追い打ちを掛け、初の赤字を強いられる形だ。

円高進行に伴い下半期の想定レートを1ドル=77円、1ユーロ= 106円と、対ドルでは3円、対ユーロでは9円、円高方向に修正した。

4-9月の3DS世界出荷は、8月の値下げにもかかわらず307万 台にとどまっているが、最大の書きいれ時である年末商戦を控え、今期 の出荷計画1600万台は据え置いた。しかし、ハードよりも利幅の厚い ソフトの出荷計画は7000万本から5000万本へと大幅にカットした。

「立体化だけでは」

トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは3D Sの販売が依然さえない点に関連して、ユーザーは同ゲーム機が特徴と する3D(立体映像)ではなく「ソフトの内容を一番重視している」と 強調。本格的な販売回復には「今まであったソフトをただ単に立体化す るだけでは難しいと思う」と述べている。

大証で27日会見した岩田聡社長は、来期に「コストダウンを段階 的に進め、有力タイトルも切れ目なく出す」ことで収益ばん回を図ると 強調。3DS出荷予想据え置きに関しては「日本では実際の販売数で手 ごたえがあり、欧米でもやっと出来つつある」などと説明した。

同社長によると、国内の3DS販売台数は、11月末には累計300 万台に達する見通し。岩田氏はまた、12年度中としていた次世代の据 え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)U」の発売時期が、来年6月以降 になるとの見通しを示した。

--取材協力 沢和世  Editors:Yoshinori Eki, Tetsuki Murotani

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