ヘッジファンドの米アパルーサ、CMBS取引促進へ-金融機関が撤退

デービッド・テッパー氏が創設 したヘッジファンド、米アパルーサ・マネジメントは、商業用不動 産ローン担保証券(CMBS)の取引の促進を目指し、額面で最低 80億ドル(約6080億円)相当の債券の売買を提供する。ウォール 街の金融機関がCMBSのマーケット・メークから撤退したことが 背景にある。

事情に詳しい関係者3人によると、アパルーサは2006年と07 年に発行された少なくとも49の債券(価格は額面1ドル当たり22 セントから61セント)について、売り呼び値と買い呼び値を提示す る。情報が非公開であることを理由に匿名で語った同関係者による と、同社はウォール街の銀行を通じて、対象となる債券のリストを 他の投資家に配布しているという。

高層ビルやショッピングモールなどの不動産関連の債券の取引 が枯渇している。欧州債務危機が銀行の財務状況に与える影響や米 景気減速への懸念から、ウォール街の金融機関の社債保有が8年ぶ りの低水準に減少したことが背景にある。ドイツ銀行によると、ア パルーサが流通させる種類の債券は、その大部分が「AAA」の格 付けを付与された後、ジャンク級に下がっており、価格は4月の90 セントから最大で40ポイントも低下しているという。

アマースト・セキュリティーズ・グループの債券ストラテジス ト、ダレル・ウィーラー氏は、「デフォルト(債務不履行)修正後の 利回りが2けたになっているように見えても、最近のボラティリテ ィやリセッション(景気後退)の可能性を考慮し、現在はほとんど の金融機関や投資家が買う用意がないという過剰修正の状態にある」 と指摘した。

テッパー氏はこの件で コメントを控えた。