米国株:反発、EU首脳会議が銀行資本増強で合意-経済指標も好感

米株式相場は反発。前日のS &P500種は3週間ぶりの大幅下落だった。この日の欧州連合(E U)首脳会議が銀行の資本増強計画で合意に達したほか、米経済指標 が市場予想を上回ったことも好感された。

S&P500種の金融株指数は朝方の下げから反転して2%上昇。 景気敏感株を先導するアルコアとキャタピラーの上げも目立つ。航空 機メーカー大手ボーイングは4.5%高。7-9月決算がアナリスト 予想を上回ったことを手掛かりに買い進まれた。インターネット通販 最大手、米アマゾン・ドット・コムは13%安。新製品投入の支出が かさみ、決算が大幅減益となったことが嫌気された。

S&P500種株価指数は前日比1.1%高の1242.00。一時

0.7%安まで下げる場面もあった。前日は2%下げていた。ダウ工業 株30種平均は162.42ドル(1.4%)高の11869.04ドル。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズのシニアポートフォ リオマネジャー、ピーター・ソレンティーノ氏(シンシナティ在勤) は電話インタビューで、「全般的な印象としては、恐らくこれが最終 章ではないとしても、銀行の資本増強や金融システムの機能不全の回 避といった面で次の章に近づいている」と述べた。

欧州首脳会議

EU首脳は域内の銀行増資計画をめぐり合意に達した。23日に 続いてこの日ブリュッセルで行われた首脳会議後に声明が発表された。 約2年にわたり危機が解決されないことに世界各国がいら立ちを募ら せる中、21カ月間でこの日が14回目のサミットとなった。イタリ アやフランスへの危機波及が懸念され、世界経済への脅威も高まって いる。

フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相は、ギリシャ 国債を保有する銀行団と協議するために調整していることが事情に詳 しい関係者の話で明らかになった。ギリシャ国債のヘアカット(債務 減免)の詳細をめぐり行き詰っている交渉の打開を図るという。サル コジ大統領は27日に中国の胡錦濤国家主席に電話し、ユーロ圏への 投資資金呼び込みを目的とした事業体に対する中国の貢献について協 議する。事情に詳しい関係者が26日明らかにした。この日のEU首 脳会議では、債務危機を収束させる取り組みの選択肢として、特別目 的投資事業体の創設を検討している。

バークレイズの株式戦略責任者バリー・ナップ氏(ニューヨーク 在勤)は電話インタビューで、「重大な転機を迎えている」とし、 「成長見通しは改善している。欧州では大風呂敷を広げておきながら 結果が伴わない状況が続いており、資本市場がその影響を吸収しなが ら乗り切るためにカギとなるのが成長見通しだ」と説明した。

米経済指標

9月の米耐久財受注額は、輸送用機器を除いた受注額が前月比で

1.7%増加し、6カ月ぶりの大幅増となった。これを受けて株式相場 は上昇した。米商務省がこの日発表した9月の新築一戸建て住宅販売 も、市場予想をやや上回る増加となった。一部地域で住宅価格の下落 が購入促進につながったことが背景にある。

米国でアルミ生産最大手のアルコアは2.2%上げて10.36ドル。 建設機器メーカー最大手のキャタピラーは1.9%高の91.57ドルで 引けた。米大手銀のバンク・オブ・アメリカは2%高の6.59ドルだ った。

米航空機メーカー、ボーイングは4.5%高の66.56ドルと、ダ ウ平均の構成銘柄で最も上げた。同社の7-9月(第3四半期)決算 は利益が市場予想を上回り、買いが膨らんだ。

アマゾンは13%安の198.40ドルと、08年以来の大幅な下落。 販売数量を伸ばして市場シェアを拡大する戦略が利益率減少を招いて いる。