EU首脳会議:銀行に自己資本9%要求、12年6月末までに-声明

欧州連合(EU)首脳らは域内 銀行に対し、保有ソブリン債の評価を引き下げた上で、2012年6月 30日までに中核的自己資本比率を最低9%とするよう求めることで 合意した。

EU首脳らは26日の会議終了後の声明で、資本は「最良の質」 でなければならないと指摘。金融機関に対し資本不足の補完のために まず、民間部門から資金を調達するよう求め、基準が達成できるまで は配当やボーナスの支払いが制約を受けることになるとした。声明は EU域内の銀行全体で基準順守に必要となる資本の額には触れていな い。

声明はさらに、EU域内銀行への信頼を回復する措置が「緊急に 必要だ」とし、「信用逼迫(ひっぱく)を回避し実体経済への与信の 流れを守るため、銀行の中期的な資金調達を確実にする措置」などが 含まれるべきだと指摘した。

銀行の資本準備は、ソブリン債のエクスポージャーを11年9月 30日時点の市場価格で評価した後に測定される。声明は、資本基準 の達成に向けて銀行はリストラや「債務の株式化」という手段を用い る準備をすべきだとした。

26日のEU首脳会議に続き、ユーロ圏17カ国の首脳らが現在、 別に会議を開いているが、終了時刻は明らかになっていない。

銀行の資本増強計画と並行し、EUはギリシャの債務負担軽減を 図るため、同国債保有者に自発的な評価損計上を求めることで銀行側 との合意を目指している。事情に詳しい関係者1人の話によれば、サ ルコジ仏大統領とメルケル独首相は26日夜にギリシャ債保有者と協 議してヘアカット(債務減免)の詳細をめぐる行き詰まりの打開を図 りたい考えだという。

安全網

ポーランドのロストフスキ財務相は26日のEU首脳会議後に記 者団に対し、銀行の資本増強はギリシャ支援での民間部門の関与(P SI)を「安全に前進」させる上で必要との認識を示した。

同財務相は「資本増強の合意によって、ギリシャ支援における PSIに安全網が提供され、悪影響の回避が図られる」と述べ、「実 際の関与の規模に関しては、もちろんギリシャ支援のPSIに一部は 左右されるが、何よりもそれは欧州銀行監督機構(EBA)によって 今後発表されることであり、ここでの首脳会議ではない」と語った。

声明はまた、監督当局に対し、資本増強を求めることで銀行の過 度のレバレッジ低下や実体経済への与信の停滞につながらないように すべきだと呼び掛けた。

08年の繰り返しでは不十分

さらに、各国による協調した銀行への流動性供給の方法をEUの 行政施行機関である欧州委員会が「緊急に模索する」とし、「各国の 裁量の下で流動性スキームを設定した08年の行動を単に繰り返した のでは、現在の市場環境において十分な解決とならない可能性がある」 と説明。必要に応じて、銀行債務に保証を与えるべきだとした。銀行 への公的支援はEUの規則に基づき欧州委が審査するものの、危機の システミックな性質に照らし規則は適切な度合いで適用されるとも記 している。

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