日米欧の企業、為替ボラティリティは高水準続くと予想-JPモルガン

日米欧の企業は、為替相場が今後 も平均を上回る大幅な変動が続くと予想しているJPモルガン・チェ ースの四半期調査の結果から明らかとなった。

外国為替相場は今年に入って振れ幅が拡大している。欧州政策当 局は債務危機の封じ込めに苦闘し、米国は追加の金融緩和策を実施。 新興市場通貨は世界経済の減速とユーロ圏の動向に対する脆弱(ぜい じゃく)さを露呈して下落した。JPモルガンによるとインプライド・ ボラティリティ(IV)指数は今年平均で11.76と、2000年からの平 均(10.66)を上回っている。9月22日には今年の高値15.77を付け た。

JPモルガンが行った今回の調査では、企業の多くが為替相場は ボラティリティ(変動性)の高い状態が続くと予想した。対象となっ た98社の時価総額は1兆6000億ドル(約122兆円)。日米の企業は今 後について、荒っぽい動きとなる機会が「若干増える」というのが最 も可能性の高いシナリと回答。調査結果は今月21日に公表された。

UBSのシンガポール在勤チーフ通貨ストラテジスト、マンスー ル・モヒウディン氏は24日、インタビューに答え「世界中の企業はフ ァンドマネジャーと同様にここ数年、為替相場のボラティリティで認 識を深めてきており、為替リスクのヘッジに一段と積極的に取り組む ようになっている」と述べ、「これが為替市場の取引量が拡大を続ける 一因となっている」と指摘した。

ユーロ見通し

25日のニューヨーク市場午後1時58分(日本時間26日午前2時 58分)現在、ユーロは1ユーロ=1.3927ドルで取引されている。円は 同日、ドルに対し戦後最高値となる1ドル=75円74銭を付けた。

米企業は年末時点でのユーロ相場について、1ユーロ=1.29ドル (予想平均)と回答。12年末時点は1.32ドルを予想した。日本企業 は円相場について今年末時点で1ドル=78円、来年末時点で85円を それぞれ予想。JPモルガンの調査は9月28日に実施された。

新興市場通貨は今年、少なくとも08年以来の大幅な下落となって いる。ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、ショーン・ キャロウ氏(シドニー在勤)は24日、インタビューに応じ「一段のボ ラティリティの高まりが見込まれる」と指摘。「欧州情勢が一つの明白 な触媒であることは間違いないが、同時に、先月見られたドルのブラ ジル・レアルや韓国ウォンなど新興市場通貨に対する急騰は、安定し た期間の行きつく先は結局ボラティリティの高まりだということを示 している」と語った。