沖合石油探鉱が過熱:リグ、地球規模で移動-ケニアやグリーンランド

世界で最も掘削条件が厳しいと される水深1万フィート(約3000メートル)の海底での操業のために 建設されたリグ(掘削装置)「リーブ・エリクソン」は来月、グリーン ランドの西岸沖での油井掘削を終え、次の現場へと向かう。9000マイ ル(約1万4500キロメートル)離れたフォークランド諸島の南方だ。

大西洋の北端から南端への約1カ月に及ぶ航海の費用は1日当たり 約50万ドル(約3800万円)。原油相場が1バレル当たり100ドルを 超え、既存の油田の埋蔵量が減少する中、このようなリグの長距離移動 は、世界の掘削業者による各地での石油・ガス探鉱投資がこれまでにな い水準に達している実態を示す一例だ。

ウッド・マッケンジー・コンサルタンツによると、金融危機の影響 で減少していた米エクソンモービルや英BP、英蘭系ロイヤル・ダッ チ・シェルなどの石油生産会社による探鉱向け投資は今年、2007年以 降で最大の増加となる見通しだ。このため、リグは南米の仏領ギアナや 東アフリカのケニアなど、これまで石油・ガス生産の歴史のない国々へ 移動する。

モルガン・スタンレー(ロンドン)の石油・ガス担当マネジングデ ィレクター、マイケル・オドワイヤー氏は「探鉱競争はこれまでになく 過熱している」と指摘。「石油会社の過去2年間の事業活動の中で私が 目にした最も大きな変化は、探鉱に重点を置いている点だ」と語る。

モルガン・スタンレーによると、在来型石油・ガスの探鉱資金のう ち約75%が沖合掘削に投じられている。来年には今年を30%上回る 284カ所の沖合油井が掘削される予定で、目標とする潜在埋蔵量は 1000億バレルを超える。

沖合に重点

英タローオイルがガーナ沖でジュビリー油田を発見するなど、ここ 数年、中小規模の石油会社が大規模油田発見で大手石油会社をしのぐケ ースが目立つ。これを受け、BPと仏トタルは探鉱予算を増やしてい る。ジュビリー油田では現在、日量12万バレルが生産されている。

BPのボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)は25日の記者会 見で「メジャー(国際石油資本)は世界最大規模の多くの海盆を見逃し ている」と述べた。

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