米国株:反落、米経済統計の悪化に失望-UPS、3Mが安い

米株式相場ではS&P500種 株価指数が反落。前日までは3日続伸していた。経済活動の指標と見 なされるUPS株が下落したほか、経済指標が予想を下回ったことが 背景にある。投資家は26日の欧州首脳会議に注目している。

UPSは2.1%安。米国内の配送実績が伸び悩む中、国際配送 需要に減速の兆しが見え始めたことが背景にある。日用品・工業品メ ーカーの3Mは大幅安。2012年の利益予想を引き下げたことが嫌気 された。オンライン小売りのアマゾン・ドッド・コムは四半期利益が アナリスト予想を下回り、通常取引終了後の時間外取引で14%下落 している。

S&P500種株価指数は前日比2.0%安の1229.05。前日まで の3日間で同指数は3.7%上昇していた。S&P500種を構成する 主要10業種は全て下落した。金融株指数は3.1%安。ダウ工業株 30種平均は207ドル(1.7%)下げて11706.62ドル。小型株で構 成するラッセル2000指数は3%下落した。

セキュリティー・グローバル・インベスターズで230億ドルの 運用に携わるマーク・ブロンゾ氏(ニューヨーク州アービントン在勤) は電話インタビューで、「回復は緩慢なものとなる」とし、「経済統 計は市場が底入れの過程にあることを示している。UPSは世界の経 済成長に関して慎重な見方を示した。さらに市場は依然として欧州で の展開次第だ」と述べた。

リセッション以来の低水準

10月初旬に欧州首脳陣が銀行支援の手段を模索する協議に入っ たことや、米企業の好決算を受けて、S&P500種は弱気相場入り 直前で踏みとどまった。同指数は前月までは5カ月連続で下落してい た。10月に入ってからこれまでの上昇率は8.6%となっている。

この日発表された10月の米消費者信頼感指数は予想に反して大 きく低下し、米経済がリセッション(景気後退)に陥っていた2009 年3月以来の低水準となった。雇用や所得の先行きの暗さが反映され た。これを受けて株式相場は下げを拡大。一方、全米20都市を対象 にした8月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケー ス・シラー住宅価格指数も予想以上の低下となり、景気回復を妨げる 要因の一角が鮮明になった。

26日に予定されていた欧州連合(EU)財務相会合が中止され たことも、株式相場の下げ足を速めた。首脳会議(サミット)は債務 危機収束へ向けた手段で合意しないのではないかとの懸念が高まった。 26日に開催される欧州サミットでは、救済基金の強化や銀行の資本 増強、ギリシャの債務減免などが協議される。

「先が読めない」

ソラリス・グループ(ニューヨーク州ベドフォードヒルズ)のテ ィモシー・グリスキー最高投資責任者(CIO)は、「経済成長は非 常に低調なうえ、欧州の債務危機は先が読めない状況だ」と指摘した。

UPSは2.1%安の69.35ドル。同社は第3四半期の決算発表 後の電話会見で、米国向け輸出の減少に伴いアジア方面の航空輸送能 力を縮小したことを明らかにした。国際配送全体では4.6%増加し たものの、第2四半期の6.2%増には届かなかった。

3Mは6.3%安の77.04ドル。過去数四半期にわたり、同社が 「非常に堅調な成長」と呼ぶ伸びを示していたエレクトロニクス部門 の売上高が伸び悩んだ。株価は月初から前日までに14%上昇してい た。

DVDレンタルの米ネットフリックスは35%安の77.37ドルと、 04年以降で最大の下落率。アマゾンはニューヨーク時間午後4時半 現在の時間外取引で前日比14%安の195.11ドルに下落している。 7-9月(第3四半期)決算が大幅減益となったことを受けて売りが 膨らんだ。タブレット型端末「キンドル・ファイア」など新製品向け の支出増が影響した。

米先物ブローカーのMFグローバル・ホールディングスは08年 以来で最大の48%急落。7-9月期決算では過去最大の損失を記録 した。同社の信用格付けは前日、投資適格級で最も低い水準に引き下 げられた。