ドイツ銀とUBS、追加人員削減の可能性を示唆-債務危機が収入圧迫

ドイツ銀行とUBSは人員を 追加削減する可能性を示唆した。欧州ソブリン債危機と世界の景気減 速が投資銀行の収入を圧迫している。

ドイツ銀のステファン・クラウス最高財務責任者(CFO)は 25日、悪環境が長引く場合は「プラットフォーム」の調整を継続す ると述べた。同行は今月既に、500人の人員削減について発表して いる。UBSのトム・ナラティルCFOはこの日のインタビューで、 投資銀行部門の再編は同部門の人員減につながる公算があると述べた。

利益見通しの悪化と資本増強への要求に直面する欧州の大手投資 銀行は、資産圧縮と経費節減を加速させざるを得ない状況だ。UBS は2014年までに税引き前利益を倍増させる計画を7月に断念。ドイ ツ銀も今月、今年通年の利益目標を撤回した。世界をリセッション (景気後退)に陥れようとしているギリシャ発の債務危機が目標達成 を不可能にした。

シルビア・カント・リサーチのアナリスト、マイケル・ロー氏は、 「見通しには極めて慎重だ。ソブリン債危機が解決されなければ、ユ ーロ圏はリセッションに陥りかねず、投資銀行は打撃を受けるだろう」 とした上で、「削れる部分がまだあるのは明らかだ。UBSはドイツ 銀以上に劇的なコスト削減が必要だ」と語った。

救済基金の強化と銀行の資本増強、ギリシャの債務減免について 包括策を打ち出すため、26日にはブリュッセルで欧州連合(EU) 首脳会議が開かれる。

影響は数カ月続く

ドイツ銀はこの日の決算で、「銀行事業は向こう数カ月にわたり 世界の金融市場の不安定な動きやトレーディング減少の影響を受け」、 投資銀行と資産運用事業の収入が減少するとの見通しを示した。「欧 州ソブリン債危機に対する信頼でき持続性のある解決策の欠如が引き 続き、法人向け銀行・証券部門の顧客活動と収入に悪影響を及ぼすだ ろう」と説明した。

この日発表した7-9月(第3四半期)決算で、ドイツ銀の利益 はアナリスト予想を上回った。UBSはトレーダーの不正取引による 損失が響き39%減益。

UBSは「世界経済の見通しは引き続き、主としてユーロ圏ソブ リン債危機と銀行問題の解決、および米国の成長と雇用、財政赤字を めぐる展開にかかっている」とし、「こうした問題が解決されない限 り、市場環境とトレーディング活動の改善は望みにくい」との認識を 示した。

約1700人の追加削減との観測も

ナラティルCFOは、UBSはコストを厳密に監視するとした上 で、投資銀行部門の人員減は必ずしも「大量レイオフ」と結び付いて はいないと付け加えた。UBSは3500人を削減する計画を8月に明 らかにしている。投資銀行からは約1575人がこれに含まれる。

JPモルガン・チェースのアナリスト、キアン・アボホセイン氏 は、UBSが投資銀行部門で約1700人を追加削減する可能性がある と指摘している。