ギリシャ、強制的な債務減免ならユーロ圏市民に4兆円余りの負担

銀行にギリシャ国債での債務 減免を強制すれば、ユーロ圏の市民に最大で約400億ユーロ(約4 兆2500億円)の負担が生じる公算だと、エボリューション・セキュ リティーズが試算した。

エボリューションによれば、ユーロ圏諸国からギリシャへの470 億ユーロの2国間融資の弁済順位はギリシャ国債と同等。従って、こ れらの融資にも国債と同等の減免が適用されることになる。また、欧 州中央銀行(ECB)が証券市場プログラム(SMP)の下で購入し たギリシャ債も、強制的な債務再編の場合、同じく減免の対象となる。

エボリューションの債券責任者、ゲーリー ジェンキンス氏は、 ギリシャ向けの2国間融資は「史上最悪の融資決定としてギネスブッ クに載るものになるだろう。1年半の間に400億ユーロ近い税金を 無駄にしたことになる」と述べた。

欧州首脳らは26日のサミットで救済基金の実質拡大と銀行の資 本増強、ギリシャ救済の3つについて合意を目指す。銀行はギリシャ 債での損失拡大受け入れに難色を示しており、債務再編が強制的なも のになる可能性が高まりつつある。その場合、ユーロ圏の市民は子供 も含め1人当たり100ユーロの損失を負担することになる計算だ。

ジェンキンス氏はユーロ圏諸国が2国間融資について50%の債 務減免に応じるとともにECBが購入したギリシャ債の損失を負担し なければならないと指摘した。

ECBは購入した国債の内訳を公表していないが、エボリューシ ョンの見方ではギリシャ債を約400億ユーロ購入済み。ただ、バー クレイズ・キャピタルのアナリストらは最大500億ユーロとみてい る。平均20%の割引価格で購入していれば、500億ユーロの国債買 い入れに400億ユーロを投じた計算だ。

従って50%減免の場合、ECBが保有するギリシャ債の価値は 250億ユーロになり、購入価格400億ユーロに対して150億ユー ロが損失となる。ギリシャ向けに既に実行した融資470億ユーロで も235億5000万ユーロが失われ、合計で385億5000万ユーロ が損失になる。ブルームバーグのデータによればユーロ圏の人口は4 億280万人で、1人当たりは96ユーロになる。