今日の国内市況:株式が反落、債券は反発-欧州会合警戒でユーロ下落

東京株式相場は反落。26日の欧州 首脳会合での政策合意内容を見極めたいとして様子見ムードが強い中、 銀行株が売られた。為替の円高止まり、タイ洪水の影響などによる業 績警戒感から自動車株も安く、午後2時の決算発表後にファナックが 下げを広げるなど、輸出関連株も徐々に売りに押された。

TOPIXの終値は前日比7.74ポイント(1%)安の747.70、 日経平均株価は81円67銭(0.9%)安の8762円31銭。

欧州指導者らは26日に開く首脳会議で、救済基金である欧州金融 安定化基金(EFSF)の支援能力を高める合意を目指すが、民間投 資家との間でさらに協議が必要になる見通しとなっている。ドイツ連 邦議会(下院)は26日、首脳会議で採択するEFSF拡充案を承認す るかどうかをめぐる採決を行う。

朝方は前日比プラス圏で始まったきょうの日本株も、重要イベン トを前に徐々に弱含む展開。午後にかけて為替市場でユーロが対ドル や対円で一段と弱含んだほか、ファナックの決算後の動きへの失望も 加わり、株価指数の下げが広がった。

TOPIXの下落寄与度首位は銀行。ドイツ証券では24日付の投 資家向けリポートで、欧州銀行の資本増強の必要額は1000億から1100 億ユーロになる見通しで、市場期待値が2000億ユーロとすれば、実際 の算定額を見て失望するリスクがあるとした。

円高止まりによる業績の先行き不透明感から、自動車や電機など 輸出関連株も軟調。タイからの部品調達の影響が予想され、国内主力 車両工場で24-28日の稼働時間を調整するトヨタ自動車は反落した。

鉄鋼株も下げが目立った。鋼材マージンの見通し引き下げなどに よる2013年3月期の減益予想を理由に、メリルリンチ日本証券が投資 判断を「中立」から「アンダーパフォーム」へ引き下げた新日本製鉄 が下落。同様に格下げした神戸製鋼所や東京製鉄も下げ、同証ではセ クター判断の弱気を継続した。円高によるドル建て運賃収入の目減り や鉄鉱石価格の下落が不安視され、海運株も安い。

一方、きのうのニューヨーク原油先物12月限が前週末比4.4%高 の1バレル=91.27ドルと続伸し、終値で8月3日以来の高値となっ た。主要な米受け渡し地点での在庫減少や建機大手の米キャタピラー の好決算が支援材料。銅先物も7%高と急伸、金先物も上昇するなど 国際商品市況高が好感され、きょうの東証1部業種別上昇率上位には 鉱業と非鉄金属が入った。

東証1部の売買高は概算で14億3868万株、売買代金は同9575 億円。値上がり銘柄数は367、値下がりは1188。

超長期債が堅調

債券相場は反発。前日の米国債相場の下落を受けて朝方は売りが 優勢だったが、為替市場での円高継続や国内株価の下落が支えとなっ た。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比横ばいの142円21銭で 取引を開始し、直後に3銭安まで下落。その後は、円相場のじり高や 株価の失速を背景に上昇に転じた。引け間際には買いが膨らみ、12銭 高まで上げ幅を拡大。結局は9銭高の142円30銭で取引を終えた。

現物債市場で、長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利 回りは取引開始から前日比横ばいの1.02%で推移していたが、午後3 時過ぎに0.5ベーシスポイント(bp)低い1.015%に低下。5年物の99 回債利回りも0.37%と0.5bp低下。前日に1.775%と新発20年債で約 1カ月半ぶりの水準に上昇した20年物の130回債利回りも0.5bp低い

1.76%。30年物の35回債利回りは1bp低い1.965%で取引された。

24日の米国債市場では中期債を中心に下落。入札に向けた売りの ほか、米株式相場が続伸したことが手掛かり。米財務省は今週、3日 間にわたり計990億ドルの国債入札を実施する。米5年債利回りは前 週末比2bp上昇の1.09%程度。S&P500種株価指数は1.3%高い

1254.19。

あす26日に2年利付国債(11月発行)の入札が実施される。入 札前取引では0.15%程度で推移しており、表面利率(クーポン)は前 回債と同じ0.1%か、0.1ポイント高い0.2%が予想されている。発行 額は前回債と同額の2兆6000億円程度。

2年債の入札1回当たり発行額は、財務省が前週発表した今年度 第3次補正予算の編成に伴う、国債発行計画の変更で、12月分から 1000億円多い2兆7000億円に増額される。

ドル・円は76円前半

東京外国為替市場では、ユーロが下落。欧州連合(EU)首脳会 議(サミット)を26日に控えて、最終的な調整が難航する可能性が警 戒される中、ユーロの上値が抑えられた。

ユーロ・ドル相場は朝方に付けた1ユーロ=1.3933ドルを上値に じり安となり、午後には一時1.3877ドルまで下押しされる場面も見ら れた。前日の海外市場では、欧州債務問題の前進期待を背景にリスク 選好の動きが進み、1.3957ドルと、9月8日以来の水準までユーロ 高・ドル安が進行していた。

一方、ドル・円相場は円の上昇局面では政府・日本銀行による円 売り介入への警戒感があり、午前には1ドル=76円23銭までドル高・ 円安が進行。その後は対ユーロでの円買いが波及する場面も見られ、 午後には76円04銭まで円が値を戻した。

前週末の海外市場で一時75円82銭(ブルームバーグ・データ参 照)と、戦後の円最高値を更新したドル・円相場は、週明け24日に 76円49銭まで値を戻したあと、海外市場で75円99銭までドル安・ 円高が進んでいた。

安住淳財務相は25日午前の閣議後会見で、為替相場について「急 激で短期的な円高は決して実体経済を反映した動きではなく、投機的 な動きと判断せざるを得ない」と指摘。「円高が行き過ぎれば断固たる 措置を取ることになる」とし、「市場でさらに投機的な動きが強まれ ば、事務方にあらゆる対応ができるよう指示している」とあらためて 強調した。

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