モルガン・S、幹部社員引き留めに成功-ゴールドマンの引き抜き阻止

米モルガン・スタンレーは、銀行 業界向け助言業務を手掛けるグループの幹部の1人、ケビン・ライア ン氏(40)を昇進させることで、同業の米ゴールドマン・サックス・ グループからの引き抜きを阻止した。事情に詳しい関係者2人が明ら かにした。

ライアン氏は資本構造と規制問題について銀行に助言するチーム の責任者だったが、銀行の株式と債券の引き受け業務も行う新チーム の共同責任者になる。ライアン氏はテーラー・ライト氏とともに米州 を統括し、シアム・パレク氏が欧州のトップになる。ブルームバーグ・ ニュースが入手した社内文書から分かった。広報担当のペン・ペンド ルトン氏は文書の内容を確認したが、それ以上のコメントは控えた。

欧州の銀行は域内債務危機の中で1000億ユーロの追加資本が必 要とみられ、株式や債券の発行、資産売却が活発化すると見込まれる。 ブルームバーグのデータによれば、モルガン・スタンレーは欧州の株 式引き受けで今年2位、債券引き受けでは6位となっている。世界資 本市場責任者のラジ・ダンダ氏はインタビューで、米国で「2008年に 起こったようなことが欧州で今起こっており、金融業界の再編がある だろう」と述べた。

ゴールドマンの広報担当、マイケル・デュバリー氏はライアン氏 との交渉についてコメントを控えた。

ゴールドマンとモルガン・スタンレーを含め金融機関はトレーデ ィングや投資銀行業務の収入減少を受けて人件費の節減を図っている。 一方で優秀な人材を求める競争は依然激しい。モルガン・スタンレー のルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は先週、アナリストと の電話会議で、「リターンをもたらす従業員が適正な報酬を得られるよ うにしている」と語っていた。