ギリシャ損失負担で銀行が抵抗、「一方的強制はデフォルト」とけん制

【記者:Nicholas Comfort and Aaron Kirchfeld】

10月25日(ブルームバーグ):ギリシャのデフォルト(債務不 履行)を回避しつつ、同国を救済しようと欧州当局が苦闘する中で、 銀行は保有するギリシャ国債の損失をどの程度まで受け入れるかに ついて、欧州の指導者らの要求に抵抗している。

世界の銀行業界を代表し、ギリシャ支援への民間関与をめぐる 交渉の当事者である国際金融協会(IIF)のダラーラ専務理事は 24日、「投資家やより広範な市場参加者にとって、自発的と考える ことができる範囲」には限界が存在すると電子メールで指摘。「協 調的な話し合いに基づかない一方的なアプローチは、デフォルトに 等しい」と訴えた。

関係者の1人が匿名で語ったところでは、IIFが代表する金 融業界は、ギリシャ国債について銀行が40%の損失を受け入れる案 を提案。一方、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル 議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は24日、ギリシャの第2次支 援策への民間セクターの関与についての協議で、50-60%の損失受 け入れを軸に話し合いが行われていると発言した。

ミュンヘンの応用科学大学のクラウス・フライシャー教授(銀 行・金融)は「損失の負担が均等ではなく、連鎖反応が起きるリス クがあると主張するのがIIFの戦略だ。銀行の立場と自己防衛の 戦略は理解できる」と話す。

事情に詳しい複数の関係者が21日に明らかにしたところでは、 「ハードな債務再編」として、担保の裏付けのない債務スワップが 検討されているほか、既発国債の正味現価50%での交換ないし、既 発国債を額面の50%で欧州金融安定ファシリティー(EFSF)債 やギリシャ30年新発国債と交換する案も選択肢として浮上している。