地銀USバンコープ:引き受け事業を拡大、大手から市場シェア奪う

米最大の地銀、USバンコー プは引き受け事業を拡大している。一方、大手の金融機関では人員削 減やインベストメントバンカーの給与カットが広がっている。

預金規模で米5位のUSバンコープ(本店、ミネアポリス)は、 高格付け債券や地方債、シンジケートローンを取り扱う部門の構築に 向け2009年以降に約200人採用した。ブルームバーグがまとめた データによると、同行は米投資適格級の債券発行の引受業者ランキン グで17位に付けており、今年これまでに38億6000万ドル(約 2900億円)を手掛けた。これはランキングが35位だった09年の 規模の4倍以上に相当する。

USバンコープは、穀物小売業者のアンダーソンズや化学メーカ ーのアシュランドなどの企業とのコーポレートバンキング事業を強化 している。同行の7-9月(第3四半期)決算は過去最高益となった。 一方、バンク・オブ・アメリカ(BOA)やゴールドマン・サック ス・グループなどウォール街の大手行は投資銀行事業の成績が金融危 機以来の最悪となり、人員および給与を削減している。

フィラデルフィア連銀に勤務経験のあるFBRキャピタル・マー ケッツのアナリスト、ポール・ミラー氏はインタビューで、USバン コープは「大手行から市場シェアを奪う機会だと捉えている」と指摘。 「ローンの需要が比較的弱くなるときに引き受け事業を強化すること に私は常に疑問を感じるが、USバンコープに対して異議を唱えるこ とはできない。融資を拡大しており、確実に市場シェアを奪っている からだ」と述べた。

USバンコープのリチャード・デービス最高経営責任者(CEO) は19日のアナリスト向け説明で、ニューヨークやシャーロットの投 資銀行部門の従業員は「人々が最初に連絡を取りたがる人物らだ」と 指摘。引き受け事業は「2年前にゼロからスタートしたことを考慮す れば、極めて好調に伸びている」と語った。